今年で創業240周年のパリ発ジュエラー「ショーメ(CHAUMET)」が2月末、ヴァンドーム本店を改装オープンした。1812年からは、現在ホテル「リッツ パリ(RITZ PARIS)」があるヴァンドーム広場の15番地に店舗を構えていたが1907年に12番地へ移転。12番地は海軍総督の邸宅として造られ、フレデリック・ショパン(Frederic Chopin)が住んだサロンもある歴史的建造物だ。ヴァンドーム広場に面している一角がブティックになっており、1階では“ジョゼフィーヌ”や“リアン”“ジャルダン”などのアイコニックなコレクションを展示販売。2階はハイジュエリーおよびブライダル専門のサロン・マルメゾン、VIPルームなどから構成されている。サロン・マルメゾンの横の階段で1階に降りると、カスタマイズサービスを行うアーケードというコーナーになっている。
ブティックの裏手2階にはル・グラン・サロンがあり、このフロアは歴史的建造物に認定されたサロン・ショパンやティアラの小部屋のサロン・デ・ディアム、肖像画のキャビネット、パールに特化したサロン・デ・ぺルレ、アーカイブからのスケッチなどを展示するデッサンのサロンなどから構成されており、3階にはハイジュエリーのアトリエがある。ル・グラン・サロンとハイジュエリーのアトリエは通常非公開だが、特別なイベントやワークショップの開催や顧客の食事会を予定しているという。改装オープンを記念し、ヴァンドーム本店のファサード一面に期間限定でハンギングガーデンのインスタレーションを施している。
ジャン・マルク・マンスヴェルト(Jean Marc Mansvelt)=ショーメ最高経営責任者は「デジタルやヴァーチャルが台頭する今、象徴となる場所が必要。それがヴァンドーム本店だ。以前はプライベートな空間がなかったが、改装後は異なる空間と体験を提供していく」と述べている。