インテリアデザイナーの片山正通ワンダーウォール代表はこのほど、オランダ・アムステルダムのインテリア雑誌「フレーム(FRAME)」が主催する「フレームアワード2020(FRAME AWARD 2020)」で、「Lifetime Achievement Award」を受賞した。授賞式は2月20日にアムステルダムで行われた。
同賞は専門分野において先進的な功績を残したデザイナーに贈られる賞で、これまでにフランス人デザイナーのフィリップ・スタルク(Philippe Starck)やイギリス人デザイナーのセヴィル・ピーチ (Sevil Peach) らが受賞している。
「フレーム」誌は公式サイトで、ベイプストアなどを手掛けた片山の功績を振り返り、「片山の仕事は今も、そしてこれからも新鮮であり続ける。いつも必ず驚きがあり、スタッフにも顧客にも快適さを与えるだろう。そして片山が手がけたショップは芸術性と経済を結びつける。この点がひときわ重要だといえる」と評している。
片山は「ワンダーウォール設立20周年にあたる20年に、私のヒーローであるフィリップ・スタルクさんも去年受賞した素晴らしい賞を受賞できたのは夢のようだ。キャリアをスタートした頃は欧米のデザインに憧れて多くを学んだ。近年は、日本のデザインの歴史、大胆さ、そして自分自身の日本人としてのアイデンティティーについて考えさせられることが多く、それらを力に、また世界中のみなさんにデザインで恩返しができたらと思っている」とコメントした。
片山は1966年岡山県生まれ。00年にワンダウォールを設立。11年から武蔵野美術大学空間演出デザイン学科の教授を務める。代表作には、原宿をはじめとするベイプストア(BAPE STORE(R))各店や「ユニクロ(UNIQLO)」グローバル旗艦店、ピエール・エルメ・パリ 青山などがある。