毎年7月にイタリア・ミラノで開催される秋冬向けファッション素材見本市「ミラノ・ウニカ(MILANO UNICA)」は3月31日、会期を9月に延期すると発表した。2021-22年秋冬向けの新しい会期は9月7~9日で、会場はこれまで同様ローフィエラ・ミラノ。
次回から「ミラノ・ウニカ」会長を務めることになったアレッサンドロ・バルベリス・カノニコ(Alessandro Barberis Canonico)=ヴィターレ・バルベリス・カノニコ(VITALE BARBERIS CANONICO)社長兼イデア・ビエッラ(Idea Biella)会長は、引き継いだ直後から難しい決断を迫られた。
カノニコ会長は延期の理由を「イタリアは新型コロナウイルスの感染拡大で非常に複雑な状況だ。そもそもこの状況で新しいコレクションを作ることは難しい。また、多くの企業が今、政府の要請を受けて医療用防護服の生産を行っている」と説明し「われわれの決断がこの状況に対して効果的であると考えた」ともいう。
また、同見本市のマッシモ・モシエッロ(Massimo Mosiello)=ゼネラルマネジャーは「最優先しているのは、出展社に新しい会期と参加要項を伝えることだ。この重要な局面において、私たちの経済活動は一時停止するように求められているが、もとの状態に回復するために、皆が迅速かつ生産的になることが重要だ」と加えた。