ファッション

水道管清掃会社発のブランドがユナイテッドアローズ重松名誉会長と描く未来予想図

 “スーツに見える作業着”ブランド「ワークウェアスーツ(WORK WEAR SUIT)」を企画・販売するオアシススタイルウェアは、独自開発した新素材“アルティメックス”を使用した女性向けの“スウィングシリーズ”を4月8日午前10時から自社ECで販売する。価格はジャケットが1万8000円、パンツが1万2000円など。同社の売上高は3億円(2019年2月期)で前年比3倍を達成した。オアシススタイルウェアを傘下に収めるオアシスライフスタイルグループの関谷有三社長は、「“スウィングシリーズ”は洗濯機で洗えて3時間で乾き、形態安定でしわになりにもなりにくい。また軽量で、ストレッチ性を持たせて動きやすさを追求している」と話す。

 オアシスライフスタイルグループは06年に水道管の清掃事業からスタートした。18年に、清掃に関わるスタッフのスーツ型作業着として「ワークウェアスーツ」を始めた。販路は自社ECが4割、セレクトショップや百貨店への卸が2割、法人への販売が4割を占める。法人とはタクシー会社や不動産業、ホテル業などで、現場で働く人のユニホームとして着用されている。

 19年9月には、「さらなる飛躍のため」にユナイテッドアローズ名誉会長を務める重松理氏個人と顧問契約した。関谷社長は、「ものづくりを強化したい。重松氏はそれらの生産背景を熟知している。また国内外に人脈を持ち、21年に本格化させたい海外進出のサポートを期待している」と言う。重松氏がアパレル企業の顧問を務めるのは初めてで、現在はオリジナル生地のブランディングなどに携わっている。“アルティメックス”のネーミングも重松氏によるものだ。「重松氏は、“世界中の働く人のスタンダード服を作りたい”という『ワークウェアスーツ』のコンセプトや、服作りのノウハウを持たない当社が生地開発から取り組んだ点を面白がってくれた」(関谷社長)という。

 「ワークウェアスーツ」は21年3月までに東京と大阪に実店舗をオープンする予定で、「3年以内に20~30店舗の出店を目指す」という。また24年までに、オアシススタイルウェアの売り上げ100億円達成を目標に掲げる。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。