三陽商会の2020年2月期業績(決算期変更に伴う14カ月の変則決算)は、本業のもうけを示す営業損益が28億円の赤字(前期は12カ月で21億円の赤字)だった。「バーバリー(BURBERRY)」のライセンス事業終了以降、4期連続の営業赤字となる。人件費などの経費圧縮を進めたものの、主力である百貨店販路での不振で値引き拡大を余儀なくされ、目標値も下回った。
売上高は688億円(同590億円)で、目標値に36億円届かなかった。新業態や店舗改装などの積極投資を行うも、計画通りの成果は得られなかった。消費増税や暖冬によって主力商品である防寒着が動かず、値引き販売を拡大するとともに過剰在庫を処分した結果、粗利益率は2.6%悪化した。純損益も26億円の赤字(同8億1900万円の赤字)で終わった。
同社では新型コロナウイルスの見通しが不透明として今期(21年2月期)の業績予想を見送った。