「WWDビューティ」5月7日号は、「コスメ広告に男性が起用される理由」特集です。最近、リップやファンデーションなどの女性向けコスメの広告に、男性モデルやタレントが登場する機会が増えました。過去には「テスティモ」の広告にタレントの木村拓哉が出るなど、以前からそのような広告はありました。しかしその場合、男性タレントはその化粧品を“女性にプレゼントする立場”として登場することが多かったのですが、最近の広告では女性と同じ“化粧品を使う立場”として登場しているケースが目立ちます。同号ではその理由について、起用する側のブランドと、起用される側のモデルへの取材から探ってみました。ニュース面では、新型コロナによる自粛から営業を再開するヘアサロンが相次ぐことから「これからの美容室に必要なこと」をまとめた記事などをお届けします。
特集の内容はまず、デジタルコンテンツを世界100カ国以上に提供し、広告写真のトレンドの分析や予測も行っているゲッティイメージズ(GETTY IMAGES)の島本久美子ヴァイスプレジデントに登場してもらい、広告写真の見方とトレンドを語ってもらいました。さらに「ジバンシイ(GIVENCHY)」「マック(M・A・C)」「カネボウ(KANEBO)」「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」「フォーチュン(FORTUNE)」「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」といった、コスメ広告に男性を起用したブランドにその意図を聞いている他、「広告に起用される側はそのトレンドをどのように考えているか」に関して、今注目のメンズモデル、よしあき氏と岩崎拓馬氏に意見を聞きました。
結果として、ブランド側の立場としては、やはりダイバーシティに関わるコメントが多かったほか、ここ数年はメンズコスメではなく、女性と同じコスメを使う男性が増えていて、“男性もターゲット”としてとらえられるようになってきたというトレンドがあがってきました。メンズモデルからは、コスメの広告に男性が出ることに違和感はないとの意見や、“自然体”や“自分らしさ”といった彼らが大切にしていることが、広告にも反映されていることが分かりました。
ニュース面では、伊藤忠がノインへ出資し化粧品ECでタッグを組んだニュースのほか、テレワークの拡大でホームフレグランス需要伸びている背景などを紹介しています。さらに「次世代インフルエンサー美容師」「海外ビューティ通信」の連載など盛りだくさんの内容でお届けします。