IBMが主催する「AI(人工知能)分野における女性リーダー(WOMEN LEADERS IN AI)」賞の一人に、ワコール(WACOAL)総合企画室オムニチャネル戦略推進部(2020年4月からイノベーション事業推進部)の篠塚厚子・課長が選ばれた。同賞は業界を問わず、質疑応答システムである「IBMワトソン」のAIツールを活用してビジネスやイノベーションの促進に貢献した女性を表彰するもので、今年は12カ国から35人が選出された。
ワコールは19年5月、3D ボディースキャナーと接客 AIを活用した新しい接客サービス「スリーディ スマート アンド トライ( 3D SMART & TRY以下、スマート&トライ)」を導入した。3Dボディースキャナーは、わずか5秒でバストをはじめ全身18カ所を計測し、体形の特徴を判定。篠塚課長のチームは「IBMワトソン」を利用し、3Dボディーデータに基づいて商品を薦められる接客AIを開発した。接客AIには商品情報だけでなくワコールのビューティーアドバイザー(BA)の接客ノウハウを学習させ、消費者と自然な対話を行いながら、サイズや体形に合った商品を選ぶことができるというものだ。
篠塚課長は「AIの導入により、あらためてワコールにおけるBAの役割の重要性を認識した」とコメントしている。「スマート&トライ」は昨年5月の導入以来、約半年間で1万人以上が計測を体験したという。