新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世界中で不透明な状況が続いている。そんなときに、ファッションは何ができるのか。生産者から販売員まで業界全体が不安を抱えている状況に、ファッションデザイナーたちは何を思うのか。日々変化する状況に対応しながら、それでもファッションの力を信じ続けるデザイナーたちの声を連載で紹介する。今回は、ビンテージウエアのバイヤーを経て、2014年に「フミカ_ウチダ(FUMIKA_UCHIDA)」を立ち上げた内田文郁デザイナーが登場。
FUMIKA_UCHIDA
内田文郁
Q. 不安が続く状況下で、ファッションデザイナーが人々にできることは?
今できることは、先の未来を想像できるように表現を続けること。制限された環境は人の想像力を高めることができると思う。
自分が自由で居れる大切な表現の一つにファッションというものがある。私自身も自分を保つために服を着ているんだと改めて感じ、それと同時に服を通しての人との交流にどれだけエネルギーをもらっていたことにも気付いた。
大きな変化を受け入れて、どういうブランドでありたいのか、どのような服を作っていきたいのか、今、原点に戻って考える大事な時期になっている。新しい価値観を構築できるチャンスであるとポジティブにとらえ、今後の発表の方法などアプローチを再考したい。