「モンクレール(MONCLER)」は、仏フレグランス大手のインターパルファム(INTER PARFUMS SA)とフレグランスやその関連製品の製造・販売に関するライセンス契約を締結したことを発表した。契約期間は26年12月31日までだが、5年間の延長の可能性もある。初のフレグランスは22年3月までに発売予定で、「モンクレール」の店舗をはじめとする一部の百貨店や、専門店、免税店などで販売する。
レモ・ルッフィーニ(Remo Ruffini)=モンクレール会長兼最高経営責任者(CEO)は、「高い専門性と創造性を持つインターパルファムは、『モンクレール』のDNAとアイデンティティーに調和するフレグランスの開発に理想的なパートナーだ。フレグランスの発売はわれわれのブランド拡張戦略の一環で、顧客のブランド体験をさらに豊かにするだろう」とコメント。決算報告の中では新型コロナ感染拡大によるビジネスへの影響にも触れ、同社の戦略の柱であるデジタルやオンラインの強化に取り組みつつ、顧客を引き付けてつながりを保つことを優先事項の一つに挙げた。また従業員に対しては、イタリアをはじめとする各国のロックダウン解除後も継続してリモートワークを推進し、検査態勢を整えている。公共交通機関の利用を避けるためにミラノに住む全ての従業員に自転車を提供し、従業員などが使用するサージカルマスクを製造するための機械も購入したという。
フレグランスをライセンス生産するインターパルファムは1982年の創業以来、「ブシュロン(BOUCHERON)」「コーチ(COACH)」「ジミーチュウ(JIMMY CHOO)」「カール・ラガーフェルド(KARL LAGERFELD)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPACE NEW YORK)」「モンブラン(MONTBLANC)」「ポール・スミス(PAUL SMITH)」「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」などのブランドと契約を結んできた。フィリップ・ベナサン(Philippe Benacin)=インターパルファム会長兼CEOは「これは私たちにとって大きな成果だ。『モンクレール』は山や自然と関わりながら、絶え間ない変革・進化を追う唯一のラグジュアリーブランド。常に独自性や信頼性、品質、卓越性に関して妥協していない。その成果は際立っており、その独自性がフレグランスで表現されることを確信している」と語った。