ロレアル(L'OREAL)はスキンケア製品に関して、今後“ホワイト”“ホワイトニング”“ライト”“ライトニング”“フェア”“フェアネス”といった名称の使用を廃止すると発表した。先週、ユニリーバ(UNILEVER)も同様に美白に関連する言葉を使わないと発表したばかりだ。また、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JOHNSON & JOHNSON)も美白製品の販売を中止する。
ロレアル傘下のブランドでは「ランコム(LANCOME)」の「ブラン エクスペール」シリーズや「ガルニエ(GARNIER)」の「スキン ナチュラルズ ホワイト コンプリート マルチ アクション フェアネス クリーム」などを美白系のスキンケアアイテムとして展開している。なお、日本ロレアルは日本側の具体的な展開についてコメントを控えている。
こういった流れの背景には、5月末に米国で黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)氏が白人警察に押さえ付けられて死亡し、これにより全世界中で人種差別への抗議活動が広まったことがある。アジアを中心に人気の美白製品だが、「白人のような“白い・明るい肌”が美しい」という考えを広めるという懸念で販売中止や製品名の変更の発表が続いている。しかし日本では美白製品が「白人への憧れ」という考えで人気とは限らないとして、SNSなどで話題となっている。