丸編みと横編みの間で、仁義なき戦いとも呼ぶべき苛烈なバトルが勃発している。“ニット”と一括りにされてきた両者だが、生産機械やテキスタイルの特徴は大きく異なる。生産性の高さでTシャツやパーカ、スエット、ストッキングなどカジュアルウエアを制圧し、圧倒的な優位に立っていた丸編みを、下位の横編みがデジタルとネットを取り込むことで猛烈に追い上げてきた。だが、これまで横編みニットの独壇場だったニットスニーカー市場に、丸編機メーカーが相次いで参入。横編機大手の島精機製作所が赤字に転落するなど、市場は大混戦に陥っている。大量生産とマスカスタマイズ、アナログとデジタルなどの新旧テクノロジーとも絡み合いながら、ファッションの歴史に新たな1ページを編み上げようとしている。(この記事はWWDジャパン2020年7月20日号からの抜粋です)
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