アメリカファッション協議会(Council of Fashion Designers of America以下、CFDA)は、新たなプレジデントにカサンドラ・ディグス(CaSandra Diggs)最高総務財務責任者を任命した。2001年からCFDAに携わるディグス新プレジデントは、1962年に創設されて以来初の有色人種の女性のプレジデントになる。今後開発戦略に携わるほか、ファッション業界の教育とメンバーシップの支援に取り組むCFDAの運営に関する決定権を持つ。
スティーブン・コルブ(Steven Kolb)最高経営責任者(CEO)およびCFDA取締役会に直属することになったディグス新プレジデントは、「CFDAはファッションコミュニティーを支える重要な柱だ。時代を映すモダンで前向きな組織として進化を続ける中で、トム・フォード(Tom Ford)会長とコルブCEOのチームに加わることをうれしく思う」と語った。
コルブCEOは、「カサンドラは革新的に考えられる人で、組織やビジネスのあり方にも深い理解を持っている。任命によって幅広く多様なニーズに応える機会が増えるだろう。この業界にとって今は重要な時期であり、彼女はCFDAの未来を導く人物として適任だ」と述べた。
6月以降CFDAは、ファッション業界の構造的改革に向けて取り組んでいる。まず、業界の全ての部門において黒人を雇用すると約束した社内雇用プログラムや、黒人の学生と卒業生向けに有名企業のメンターシップとインターンシッププログラムを設立する計画を明らかにした。さらに、CFDAのメンバーにダイバーシティーとインクルージョン(包摂・包括性)に関するトレーニングプログラムを提供するとしている。CFDAは、黒人コミュニティーの活動に関する平等化を目的とした複数の慈善団体への支援も行った。