ファッション

再建を目指す米「ブルックス ブラザーズ」、年内にも新デザイナーを起用 NIGO®の名前も浮上

 経営破綻した米ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)を3億2500万ドル(約344億円)で買収した米アパレル運営会社のスパーク・グループ(SPARC GROUP)は、「ブルックス ブラザーズ」の事業再建に当たって年内にも新たなデザイナーを起用する。

 スパーク・グループは、米ブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)と米不動産投資信託会社サイモン・プロパティー・グループ(SIMON PROPERTY GROUP)が半々の出資比率で設立した合弁会社で、アパレルブランドの「エアロポステール(AEROPOSTALE)」や「ノーティカ(NAUTICA)」などを管理している。

 ABGのジェイミー・ソルター(Jamie Salter)会長兼最高経営責任者(CEO)は、「『ブルックス ブラザーズ』では今後も質の高いスーツを取り扱っていくが、商品の80%程度をカジュアルウエアやアクティブウエアにする必要がある。このため、そうしたバックグラウンドを持つ3人の大物デザイナーと話をした」と語った。

 同氏はデザイナーらの名前を明かさなかったが、情報筋によれば、「ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)」でキャリアを積み、現在は自身のブランドを率いるトッド・スナイダー(Todd Snyder)と、やはり自身のブランドを持つマイケル・バスティアン(Michael Bastian)が有力視されているほか、ラグジュアリー・ストリートの先駆者として世界的に有名なNIGO®も何らかの形で携わるのではないかとの臆測が広まっているという。

 またソルター会長兼CEOは、ブルックス ブラザーズの新たなCEOにはABGもしくはスパーク・グループの経営陣が就任する可能性が高いと述べた。

 「ブルックス ブラザーズ」は米国でおよそ250店を運営しているが、スパーク・グループはそのうち少なくとも125店を存続させることに合意している。ソルター会長兼CEOは、「できる限り多くの店舗を残したいと考えている。最終的には200店ほどになるのではないか」とコメントした。

 なお今回の経営破綻は米国事業のみで、日本法人であるブルックス ブラザーズ ジャパンを含む国外事業やジョイントベンチャーはこれまで通りに営業を続ける。同氏は、「中国、日本、メキシコの合弁会社はそのまま継続するが、韓国ではパートナーを変更する可能性がある」と説明した。

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