「フルラ(FURLA)」はこのほど、イタリア・ミラノの旗艦店フルラ ドゥオモ店を新コンセプトのもとにリニューアルオープンした。デザインは建築家のデイヴィッド・チッパーフィールド(David Chipperfield)が手掛けた。
今年アップデートした新ロゴを取り入れ、洗練された印象の同店は、広さ265平方メートルで2フロアで構成される。各部屋をつなぐ要所にはフルラボローニャ本社のアーケードに着想を得たアーチを取り入れた。天然の粘土を混ぜ込んだ壁は独特の風合いで、大理石などの天然の粉末を用いたコーティングから柔らかく落ち着いたカラーリングが特徴。1階ストア中央の壁には、フルラ財団のアート賞を獲得したことのあるアメリカのコンセプチュアルアーティスト、ジョセフ・コスース(Joseph Kosuth)の代表作を飾り、現代アーティストの支援活動に取り組んできたブランドとアートの関係を示唆する。イベントスペースも設け、シーズンに合わせたポップアップなども実施予定だ。また、来春登場の新作バッグ“ミス ミミ”を先行販売する。公式ホームページでは同店の3Dバーチャルツアーを体験できる。
ジョヴァンナ・フルラネット(Giovanna Furlanetto)=フルラ社長は、「私たちはこの困難な情勢にもかかわらず、皆さまに明るいニュースを提供できることをうれしく思う。昨今の状況下でも『フルラ』は柔軟に継続できるというメッセージを送りたかった。また、世界的建築家デイヴィッド・チッパーフィールド氏と彼のオフィスには感謝している。このような完璧なまでのエレガンスと『フルラ』ブランドの継承と定義を明確に打ち出すことは、彼らとの協業なしには実現できなかった」とコメントした。
さらにチッパーフィールドは「この由緒正しい歴史あるブランドとフルラネット家との建築的デザインを通した協業は大変やりがいがあった。『フルラ』のコア商品であるバッグを中心に、この新たなコンセプトストア内でどのように歴史と継承を語れるか、共に懸命に模索した」と述べた。