ファッション

自作の20枚の絵画から着想した「ヒロココシノ」は、「今は『尖る』より『カワイイ』の気分」

 「ヒロココシノ(HIROKO KOSHINO)」は10月15日、2021年春夏コレクションのムービーを公式サイトと公式インスタグラムアカウントで公開した。「Surreal inhabitants(シュールな住人たち)」と銘打った最新コレクションは、「世の中の気持ちを明るくしたい!!だったら、思いっきりファンタジーをやってみよう!!キレイな色を使ってみよう!!」というヒロコ先生の強い思いが具現化したもの。ムービーの冒頭に現れる、パステルカラーに溢れた3枚の自作アートの模様などを大胆にプリントした。

 少しだけグレーが混じるピンクやブルー、イエロー、グリーンに溢れたイラストを大胆にのせたドレスは、いずれも布地をたっぷり使う贅沢なシルエット。フィナーレの、胸元に大きなリボンをあしらったフィット&フレアのドレスのように、着る人はもちろん、見る人の気持ちまで高めてくれる。オーバーサイズの洋服は、ストレスフリーでもある。

 ムービーは、昔長らく住んでいた“元・自宅”などを舞台に撮影した。打ちっ放しのコンクリートの壁面や床には、眩しいくらいの太陽光がふんだんに降り注ぎ、ドレス同様、その場の明るさを増している。ピアノの調べとともに、3人のモデルが体を自由に動かす姿を収めることで、少しだけ現実離れした、でも心地よく、心身が解き放たれた様子を描いた。

 ヒロコ先生は、「緊急事態宣言のタイミングは、何にもできなかった。絵を描くか、ピアノか三味線を弾くくらい(笑)。絵画は、アブストラクト(抽象的)な作品を20枚くらいバンバン描いたけれど、いずれも色のキレイなものばかり。今は『硬い』『構築的』『ミニマル』より、『柔らかい』『リラックス』『鮮やか』な気分。『尖った』気持ちを求めるときもあるけれど、今は洋服に『カワイイ』が欲しい」と話す。

問い合わせ先
ヒロココシノインターナショナル
03-3475-5346