日本発の吸水ショーツブランド「ピリオド(Period.)」は、従来品よりもさらに薄く性能をアップした4タイプを11月4日に公式オンラインストアで発売する。必要な全ての人が使用できるようにSからXLサイズまでの4サイズをそれぞれ展開し、国内生産へと切り替えた。
初代のスポーツタイプをベースに、お尻に優しくフィットし通常のショーツやサニタリーショーツよりも締め付けを軽減した「スポーツゼロ」は、“何も身につけていないかのようなゼロ感覚”の履き心地を追求。「クラシック」は手持ちのランジェリーともマッチするようなウエスト部分に透ける素材を取り入れたエレガントなデザインに仕上げた。腹部まですっぽりと包み込む「ハイウエスト」、「ピリオド」は40代のユーザーも多く要望があったことから今回加わった。
そして、「ボクサー」はストレッチ素材でお尻をすっぽりと覆う安心感のあるデザイン。「ブランドを始めた当初から要望があり、私自身作りたいと思っていたデザインでした。『ピリオド』が全ての広告やホームページでの表現において、“わたしたち”や“女性”という言葉を用いていないのは、LGBTQの人たちにも使用してもらいたいから。特にボクサータイプはジェンダーに捉われずに着用してもらえると思います」と寺尾彩花ピリオド代表は語る。
また「ニオイの不安をもっとなくしたい」「早く乾くようになって欲しい」という声から、吸収部分のクロッチも大きく改良した。従来の5層構造から4層構造に層を減らし、スリムでより衣服に響きにくく進化。上層部分には速乾吸収素材を採用し、瞬時に水分を吸収し速乾させることで肌トラブルの軽減が期待できる。さらに防臭抗菌加工の生地を取り入れて、臭いの原因菌の増殖を防ぐことでより衛生的に安心して着用できるようになった。
「ピリオド」が支持されるわけ
寺尾代表がプロデュースする吸水型ショーツブランド「ピリオド」は、昨年9月にクラウドファンディングで目標金額を大幅に超える180万円を調達し、“ありそうでなかった”“かゆいところに手が届く”という共感の声が集まった。寺尾代表は「生理の悩みに触れ、ヒアリングを続ける中で、生理のときに下着を変える習慣に気づき疑問を持ち始めました。生理がきそうなときや終わりかけのときの下着を選択するストレスを軽減すること、生理やそのほかのホルモンバランスの不調によって着る服を制限されることなどを解消するために毎日身につけられるデザインにこだわりました」と話す。「ピリオド」の公式サイトでは“小さいバッグじゃ荷物も入らない”というフレーズもあり、生理用品も持ち歩くこともストレスなっていたことに気づく。
「生理の期間は1カ月のうち1週間ほど。とりあえず乗り越えよう、耐えればいいと思っている人も多いいと思います。でも実は1カ月のうち4分の1を犠牲にすると思うと悲しくなりますよね。生理中も自分らしく制限されずに行動できたら」と語る。
ブランドを立ち上げてからおよそ1年というスピード感のある改良になったが、「ブランドを立ち上げた当初はこんなにも生理の話を公共の場でできるようになるとは思っていませんでした。まずは啓蒙していこうと考えていましたが、このパンツを手にすることが生理について、さらには自分の身体・健康について知るきっかけになったら嬉しいです」と話す。