ファッションとビューティ、オフラインとオンラインを結びつける「WWDジャパン」がスタートするビューティ・インサイトは、「WWD JAPAN.com」のビューティニュースを起点に識者が業界の展望を語る。識者は、美容媒体の編集長やコンサルタント、エコノミスト、そしてサロンスタイリスト。ビューティ業界の半歩先は、ファッション業界の“道しるべ”にもなるだろう。今週は百貨店のオンライン接客とジェンダーレスコスメの話。(この記事はWWDジャパン2020年11月30日号からの抜粋です)
今週の識者
曽田啓子/ビューティービジネスプロデューサー
三越伊勢丹HDの記事にあるように、小売り全体が厳しい中で百貨店も同様の状況であることは周知の通り。コロナ禍前の接客の仕方や買い物の手法は完全には戻らないだろうと考えている。そこで遅ればせながら百貨店もオンラインに注力している。現状、店頭に送客する、オンラインで完結するかの2軸がある。リアルとバーチャル、オンラインとオフラインという分け隔てもなくなるのではないか。すでにお客の時間帯や生活スタイルで両方を使い分けるのが当たり前になりつつある。同社の新アプリ「三越伊勢丹リモートショッピング」は予約制での1対1のビデオ接客機能に加え、紹介した商品をそのまま購買できる導線設計を可能にしたもの。トライアル中なのは理解しているが、ブラッシュアップを希望する。例えば、現在は化粧品や婦人服、雑貨などカテゴリーが選択できるものの、対応時間などがそれぞれ異なるようだ。カテゴリーの枠を超えて買い物を楽しみたい人にとって利便性は高くない。そこでカテゴリーの枠を超えてビデオ接客に対応するコンシェルジュ機能があるとユーザーフレンドリーになるだろう。
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