女優やモデルとして活躍する内田理央の普段着は、Tシャツやパーカなどカジュアルが多い。自身のグッズTシャツでは“普段着で着用できるファンT”をコンセプトに、ビキニ姿や虫眼鏡、目もと、幼少期の写真など、さまざまな要素を一つのイラストとして落とし込む。そこで本人が持つ独自の感性と個性を存分に生かしながら、ファッション性や売り方、ブランドの存在理由にまでこだわった「本気のTシャツビジネス」をスタート!「WWD JAPAN.com」が紹介する各界の先駆者にTシャツという商品や、プリントするイラスト、完成した洋服の売り方というビジネスについて学びながら、名前貸しとは全然違う、本気のTシャツビジネスを目指します。0回目は本人にTシャツの魅力について聞いた。
WWD:どうしてTシャツを作りたいと思った?
内田理央(以下、内田):今は女優・モデルを中心に活動していますが、学生時代はキャラクターTシャツを大量に所有するほどのオタクでした。当時は「オタク」と思われていたのに、モデルを始めて、ストリートテイストでキャラTを着こなすと「オシャレ」って言ってくれる。そこで「Tシャツが持つ力はすごいんじゃないか?」と思うようになりました。最近は、自分のグッズTシャツを販売しています。ファンの皆さんは楽しんで着用してくれますが、まだまだ「グッズ」。さらにTシャツの魅力・ビジネスについて知りたいと思いました。
WWD:これまでに製作したTシャツのデザインの着想源はどこから?
内田:コラージュを手掛けている友人に、自分が持つ色々なイメージを伝えて製作しています。親知らずを抜いた記念に製作したTシャツは、フロントに“OYASHIRAZU”を、バックには私が親知らずを抜いた時の写真をプリントしました。
WWD:それらを通して、Tシャツの可能性やデザインのポテンシャルを感じたんですね。
内田:新型コロナウイルスの影響で経営が厳しい企業や団体とコラボして、Tシャツを一枚でも多く販売することで少しでも社会貢献したいという思いも強いです。今年買った動物園のグッズTシャツは、普段着としてはなかなか着用しづらいものでした。みんなが購入して着用写真がSNSで広がれば、「動物園を救えるのに!」と勝手に悔しくなってしまいました。
WWD:Tシャツは奥が深く、生地やサイズ感、パターン、イラスト、売り方もさまざま。そのあたりを一緒に勉強する覚悟はある?
内田:知識のない人間がアパレル業界で実績を築くというのは、過去のタレントさんたちを見ても「大変な道のりだ」と覚悟しています。それでも今だからこそ、「Tシャツで世界を救いたい」と思っています。一から勉強したいです。
WWD: 3カ月〜半年ぐらいは“Tシャツ修行”を積まなければいけないかも。
内田:もちろんです!よろしくお願いします。
WWD:現段階でコラボしたい相手はいる?
内田:大好きな横浜中華街です(笑)。今年はなかなか行けなくて、落ち着いた時に小籠包だけ食べに行きました。私はずっと「小籠包のTシャツを自分で着たい」と憧れていて、特に応援したいと思っています。横浜中華街で働く人たちだけが着用するのではなく、ファッションが好きな人や若い人、中華街を知らない人など、いろいろな人が着用できるものを作りたいです。
WWD:今の夢は「老若男女が着用する小籠包Tシャツ」ですね(笑)。それが今後、どう変わるのか、乞うご期待ですね。
内田:それはとても難しいことですが、夢は大きく持ちたいと思います!