ファッション

人生初キャンプで感じた“コト売り”の必要性

有料会員限定記事

 アウトドア市場が拡大しているのは、多くの人が肌で感じているはずだ。矢野経済研究所「アウトドア市場に関する調査」2019によると、国内のアウトドア市場は18年に5000億円の大台を突破し、今後もさらなる拡大が見込まれている。都心には「モンベル(MONT-BELL)」や「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE 以下、TNF)」、「スノーピーク(SNOW PEAK)」といったアウトドアメーカーのショップが続々と出店し、スポーツ専門店大手のアルペンがアウトドア業態の大型店を出店したり、商業施設が売り場を拡充したりと各方面で動きが活発化。さらに「ワークマン」による低価格帯の機能服も参入して若年層の入り口も広がり、市場の戦いはますます激化している。また街ではシャカシャカしたシェル素材のウエアを着ている人は数年前よりも明らかに増えているし、「TNF」と「エムエム6 メゾン マルジェラ(MM6 MAISON MARGIELA)」や「サカイ(SACAI)」、「アークテリクス(ARC'TERYX)」と「ジル サンダー(JIL SANDER)」といったファッションブランドとのコラボレーションも頻繁に行われるなどファッション業界との距離もぐっと近くなった。それでもキャンプ文化が昔から根付いている欧米に比べて日本の市場はまだまだ小さく、国内アウトドアメーカー各社はブームの先に「アウトドア文化の定着」を目標に掲げてビジネスを多角的に広げている。(この記事はWWDジャパン2020年12月21・28日号からの抜粋です)

 だが、数字や売り場を見ているだけではきっとこのムーブメントの背景は理解できないだろう。なぜなら、アウトドアを主力にする企業のトップが目指す経営計画や社会貢献や地方創生、サステナビリティなどの取り組みの全ては「人と自然との共存」の先にあるものだからだ。アウトドアとは無縁の生活を送ってきた自身にとって、企業のトップが語る自然の本当の魅力や価値は体験しないと分からない。そこで、人生初のキャンプに出かけることにした。

この続きを読むには…
残り894⽂字, 画像2枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。