京友禅の老舗「千總(CHISO)」は1月、ブランドのイメージビジュアルを発表した。イメージビジュアルは2019年に宝塚歌劇団を退団した明日海りお。明日海は、鶴が大海原を優雅に羽ばたくデザインを金箔や金糸で描いた鮮やかなオレンジ色の振り袖をまとい、撮影は巨匠の篠山紀信が手掛けた。りんとしたまなざしで新たな道を歩む明日海と写真界の第一線で活躍し続ける篠山の起用によって、伝統に基づきながら常に新しい美を生み出す同ブランドの精神性や姿勢を象徴している。
篠山は「『千總』さんやりますねえ。ぼくが才能を高く評価していた明日海りおさんを宝塚退団後いち早く自社のビジュアルに起用するとは!そしてその撮影にぼくを選んでくれるとは!」とコメント。明日海は「460年という長きにわたり『美・ひとすじ』を追求してこられた『千總』さんに起用していただき、大変光栄です。今回着用させていただいた振り袖はとても艶やかな色使いで、私に着こなせるだろうかと緊張して臨みましたが、袖を通した瞬間から心が華やいでいく感覚に、女性に生まれてきてよかったなと思わずにはいられませんでした。本当にぜいたくな体験をさせていただきました」と述べている。
このビジュアルは「千總」のウェブサイトなどで見ることができる。
「千總」は1555年に京都で創業。時代ごとに優れた染織品を手掛け、世界中で高い評価を得てきた。19年には日本発ラグジュアリーブランドとして東京・九段ハウスで展示会を開催。新作キモノをはじめ、新たに加わったバッグやジュエリー、スカーフなどを発表。キモノのように折り畳めるバッグなどは全て日本の職人が手仕事で仕上げており、細部まで「千總」の美意識が宿っており、京都本店などで販売している。
千總