※この記事は2020年11月26日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
環境配慮の生活に矛盾があって当然
昨年から今年にかけてサステナビリティに注力するビューティ企業が増えているように感じます。それに加えて、以前から取り組んでいたことを改めて発信する企業が目立つようになりました。先日も資生堂のグローバルブランド「SHISEIDO」が行うサステナブルな活動や製品開発を行うプロジェクト「サステナブル・ビューティー・アクションズ(以下、SBAS)」の発表会に参加したところです。プロジェクトを担当する方に話しを聞くと「当然企業全体としてサステナビリティは重要視しているが、まずはブランドとして何ができるかを考えてSBASを発信した」とのこと。大切なのはアクションを起こすことだと思っているので多いに共感できました。
私自身も新しい生活様式になってから、自宅を自然エネルギーに切り替えたり、シリコン蓋(プラスチックラップの使用を減らす目的)を買い足したり、有機野菜のサブスクに申し込んだりと自分にできる範囲ではありますが環境に配慮した生活を心がけています。ただ必要以上にストイックにならないように気をつけています。以前に環境問題に関するセミナーを受けた際、講師が「環境に配慮するなら肉を食べることは避けた方がいい(畜産のCO2排出量は相当なのです)。しかし自分は肉も食べるし、矛盾があって当然」という言葉を発していて肩肘張らなくていいのだとほっとしました。サステビリティは持続することが重要なので、あくまでもできる範囲で構わないと思うのです。
サステナビリティを真剣に受け止めがちなことも自分事化しにくいような気がしています。もちろん真摯に取り組むことが大切なのはわかっています。でももう少し気張らずにできたらもっと多くの人に受け入れられるのではないでしょうか。最近、あるビューティ企業の人から「サステナビリティで面白い取り組みをしている企業はありますか?」と質問を受けました。確かに面白ければ興味関心を持つ人は増えるかもしれません。そこで面白い取り組みを空想してみました。レジ袋が有料化になりエコバッグを持ち歩くことが必須になりつつありますが、忘れたときの無念感……。ボトルキープのようにエコバッグキープみたいな制度があったら、エコバッグを忘れたときの無念さから解放される気がします(まあ、今はコロナ禍で預かったりするのが難しいかもですが)。面白さを追求したサステビリティ。なんだかワクワクします。そういった取り組みを共有していきたいです。
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