武笠綾子が手掛けるウィメンズブランド「ステア(STAIR)」は2021年春夏でのブランド休止を発表した。昨年10月に発表した21年春夏商品は生産せず、20-21年秋冬が店頭に並ぶラストシーズンとなった。武笠デザイナーは20年10月にブランドを運営するリコドット(RICO.)を退職し、個人事務所のスタジオムカサを設立。今後は新ブランドの立ち上げを予定しているほか、アートなどの創作活動も行っていく。
「ステア」は16-17年秋冬、大手アパレル企業でデザイナーとして経験を積んだ武笠綾子を起用してスタート。「現代女性にほどよい遊びと頑張りすぎない女性らしさを。今の気分を遊ぶテーマとしテクスチャーと意外性の融合を楽しむ」をコンセプトに、マスキュリとフェミニンな要素を掛け合わせたリアルクローズを提案してきた。17年に新人デザイナーファッション大賞に入賞し、18年に東京ファッションウイークでランウエイショーデビューを果たした。また香取慎吾と祐真朋樹がディレクターを務めるショップ「ヤンチェ_オンテンバール(JANTJE_ONTEMBAAR)」とのコラボレーション商品を発表。これまでにミッドウエストなどの卸先約20アカウントでの取り扱いがあった。
武笠デザイナーは「『ステア』を愛してくださる、応援してくださるお客さまによって5年間、本日までブランドを続けることができました。その服はその人の1日を幸せに、その幸せは周りの人を、未来を幸せにすると信じています。『ステア』が少しでも誰かの幸せに、誰かの何かになっていたとしたらこの上ない私のよろこびです」とコメントを発表している。