ビューティ

老舗酒造の福光屋がオーガニックコスメ マッシュビューティーラボと共同開発

 金沢・老舗酒蔵の福光屋は今春、マッシュビューティーラボと共同開発したオーガニックスキンケアブランド「フレナバ ナチュラル(FRENAVA NATURAL & ORGANIC以下、フレナバ)」を立ち上げた。ラインアップは、クレンジングクリーム、ローション、セラム、オイル美容液の4アイテムで、価格帯は3800~6000円。2月22日に全国のコスメキッチン(一部店舗除く)と同オンラインストアで先行発売し、4月13日にブランドのオンラインストアで取り扱う。初年度の売り上げ目標は1億円。

 1625年創業の福光屋は、米と水だけでつくる“純米蔵”にこだわる金沢最古の酒蔵で、代表銘柄「黒帯」や「加賀鳶」、「福正宗」などの日本酒を醸造する。2003年に化粧品事業に参入し、同社で「アミノリセ(AMINO RICE)」や「すっぴんイズム(SUPPIN ISM)」などを手掛ける。さらに、ビューティサロンの「ウカ(UKA)」が運営するオーガニックカフェ「ウカフェ(UKAFE)」とコラボレーションするなど、酒造りの枠を超えて、米の発酵技術を応用した食品や化粧品の開発を行っている。

 ブランド名の「フレナバ」は、ことわざの“触れなば落ちん風情”に由来し、「思わず触れたくなる、触れればすぐさま魅力に取り憑かれる」アイテムをラインアップする。マッシュビューティーラボは、ブランドコンセプトとテクスチャー、デザインへのアドバイスを実施。福光屋ならではの発酵技術を生かし、同社が手掛ける有機栽培米を100%使用した4種類のオリジナル原料(有機コメ発酵液、有機酒粕パウダー、有機酒粕エキス、有機酒粕オイル)とコスモスエコサート認証のグリセリンで抽出した日本酒酵母エキスを開発した。さらに、共通成分として白山麓の天然水や野生のクロモジによる独自原料を配合し、潤いのある滑らかな肌へと導く。

 香りは“鎮静と高揚”をテーマに、植物療法士でありファッションディレクターの風間ゆみえが監修。リラックス効果のあるクロモジに柑橘やハーブの香りを調合し高揚感を表現した。容器は可能な限りガラスや再生プラスチックを採用し、化粧箱はマッシュグループが開発した“コスキチペーパー”を使うなど、自然環境に配慮した取り組みを行う。福光屋の14代目である福光太一郎専務は、「すべて共通していることは“余計なものを一切入れない”こと。自然のサイクルを尊重し、米発酵の技術を生かしながら日常生活を豊かに貢献できるように注力する」と述べた。

 今冬には、クリームもしくはバームを発売する予定だ。

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