ファッション

イエナ初のベビー&キッズライン発売 「“ミニミニ イエナ”で、子ども服に再挑戦」

 ベイクルーズグループの「イエナ(IENA)」は、初のベビー&キッズライン「イエナ アンファン(IENA ENFANT)」を自由が丘の「メゾン イエナ」とオンラインストアで発売した。サイズは、0歳の新生児から小学校2年生くらいまでを想定した60~130をそろえる。

 「シンプル&ベーシックを軸に、素材やディテールを追求した」という商品は、抜群の伸縮性を持つ形状記憶型のリブニットTシャツ(4600円)や、岡山県産のストレッチデニムを使用したパンツ(8800~9800円)、使い込むほどに風合いが増す麻素材のセーラーベスト(5200円)など。ママとおそろいでコーディネートできるアイテムもあり、イエナで定番人気のカーディガンは、ウールから綿100%に変更するなど、どの商品も大人服顔負けの仕様と子ども服目線の着心地にこだわった。セレモニー用ワンピースやソールが柔らかなローファーなどもそろえ、多様なオケージョンに対応する。

 セレクト商品も5割の高い割合でそろえる。ファーストシーズンは9割がブランドとの別注品で、「アミカ(AMICA)」色別注のドレスや、「ジェリーキャット(JELLYCAT)」色柄別注のうさぎのぬいぐるみなどをそろえる。人気ブランドとの取り組みは継続しつつ、今後はオリジナル商品比率7割を目指す。

 「イエナ アンファン」をスタートした経緯について「イエナの新事業として、キッズがあれば単純にかわいいだろうと思ったのが直接的なきっかけ。『メゾン イエナ』のオープン当時に、キッズ商品を取り扱っていた背景があるが、経験がない事業だったため、なかなか上手くいかなかった」と海老沼愛ルドーム上席執行役員CCO。今回の立ち上げには、キッズ服の専門性があるスタッフが外部からメンバーに加わり“ミニミニ イエナ”として、再チャレンジを計る。

 また、ブランドの立ち上げ準備を始めたのは、新型コロナウイルスの影響が出始めた約1年前。「当初はベビー&キッズ服のトレンドを積極的に取り入れる構想だったが、ベビー&キッズでも"一人の女性"という視点を大切にして、“他にはない特別なもの”を軸に修正を行った」と振り返る。

 「イエナ アンファン」をママが活躍できる部署にする構想もある。「ママだからこその視点は、このジャンルでは必要不可欠。今後どのようなかたちで進めるかは未定だが、時短営業の実現やママが考えるコトモノ軸で、ブランド運営がより濃くなっていけば」と話す。

村上杏理:1986年、北海道生まれ。大学で日本美術史を専攻し、2009年にINFASパブリケーションズ入社。「WWDジャパン」記者として、東京のファッション・ウイークやセレクトショップ、販売員取材などを担当。16年からフリーランスで、ファッションやライフスタイル、アートの記事執筆・カタログなどを手掛ける。1女児の母

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