「ジーユー(GU)」は国際女性デーである3月8日を皮切りに、女性の健康をサポートする新プロジェクト「ジーユー ボディ ラボ(GU BODY LAB)」を始動する。オムロン ヘルスケアや「ルナルナ(LUNALUNA)」を運営するエムティーアイ(MTI)と共同で女性の健康に関する情報発信活動を行うと同時に、吸水ショーツ、着圧ソックス、シェイプウエアなどを発売し、フェムケア市場に本格参入する。
発売当日に行われたメディア向け新商品発表会には、椎名玲子ジーユー グローバル商品本部 VCP部門 インナーチームリーダーが登壇。同プロジェクトについて「女性の健康リテラシーの向上に寄与することで、個々人が自分らしく前向きになれる社会の実現に貢献したい」と、その意義を述べた。
3月8日に発売された商品群の中で、もっとも注目されるのが吸水ショーツ“トリプルガードショーツ”(1490円)だ。約15〜20mLの水分を吸収する機能があり、クロッチ部分には抗菌防臭機能をもたせている。吸水ケア、サニタリーショーツとして使用できるショーツで5色展開(ピンクは国際女性デー限定カラー)、SからXLまでの4サイズ展開だ。
すでに、2019年から女性起業家を中心に吸水ショーツブランドの立ち上げが相次いでいるが、中心価格帯は3900〜6900円。吸水量に違いはあるが、“トリプルガードショーツ”の1490円という価格は圧倒的な値頃感がある。「興味はあるけれど、購入するに至るにはまだハードルがある」とこれまで感じていた層を取り込み、これをきっかけに市場に吸水ショーツが根付くことが期待される。椎名インナーチームリーダーも「手に取りやすい価格にすることで、女性が自らのからだについて考えるきっかけになれば」とその開発意図を語った。130名のモニターを対象に行ったアンケートでは、「吸収力がすごくておどろいた」「この楽さを他の人にも伝えたい」などの回答が寄せられているという。
発売に合わせ、原宿の「ジーユースタイルスタジオ(GU STYLE STUDIO)」には同プロジェクトの商品と活動を紹介するスペシャルブースが設けられている。14日までの期間は、同ブースに来店してジーユー公式アプリのダウンロード、および店頭で該当アンケートに回答した毎日先着200名(合計1400名)に“トリプルガードショーツ”をプレゼントするイベントも開催している。
「女性の健康リテラシーの向上」目指し情報発信にも注力
「ジーユー ボディ ラボ」の活動は、商品を販売するだけでなく、女性の健康問題に関連する情報発信も大きな柱だ。オムロン ヘルスケアと協業し、同社が長きにわたって女性の健康管理に貢献してきた知見を今後の商品開発に活かす。また、7月にはオムロン ヘルスケアの運営する「オムロン式美人」とエムティーアイが運営する「ルナルナ」より情報を受け、「女性の健康リテラシーの向上」を目的とした「フィメール ライフスタイル ファクトブック」を「ジーユー」のEC内で公開予定だ。
ジーユーがオムロン ヘルスケア、エムティーアイと組み、20〜40代の5000人の女性を対象に行った意識調査では、約87%の女性が生理前・生理中にからだや心に変化を感じていることが分かった。しかし、その対策として「何もしていない」との回答が1位(34.4%)となったことに、椎名インナーチームリーダーは驚いたという。それを受け、女性特有の悩みに関する知識の浸透が必要との結論に至り、商品の販売だけに止まらず、情報発信にも力を入れていくこととなった。
フェムテック・ケア市場は2025年までに5兆円規模(出典:FEMTECH FORUM2020)になるとされ、今後さらなる市場拡大が見込まれる。プレーヤーが増えるということは、女性たちの選択肢が増えることにつながる。それが健やかな人生をおくるための一助になることを期待したい。