バレエ用品のチャコット(東京、馬場昭典社長)は、旗艦店であるチャコット渋谷本店を2022年2月に閉め、新しい旗艦店を代官山に同年3月に開く予定だ。渋谷の公園通りにある渋谷本店は1978年にオープン。アールヌーボーの個性的なファサードと、トゥシューズをはじめとしたバレエ用品やダンス用品の豊富な品そろえで、ダンサーだけでなく多くの人の目に止まる店舗だった。渋谷本店に併設し、バレエ教室などを開いていた直営スタジオも代官山に移転する。
新しい旗艦店と位置付ける「チャコット代官山」は、チャコットの親会社であるオンワードホールディングス(HD)が運営する複合施設「カシヤマ ダイカンヤマ」にオープンする。デジタルやカスタマイズなどの新しい要素を取り入れたダンス文化の発信基地を目指す。柱であるバレエを充実させるだけでなく、ウエルネス提案の「チャコット・バランス」、今年4月にリニューアルする「チャコット・コスメティクス」も強化していく。
チャコットは1950年創業の老舗でバレエ・ダンス用品の国内最大手。直営店27店舗と直営スタジオ10店舗を運営し、20年2月期の売上高は108億円だった。
オンワードHDは11日、チャコット渋谷本店およびオンワード樫山名古屋支店の土地・建物を売却すると発表した。21年3〜5月期に固定資産売却益を約48億円計上する見通し。