2021-22年秋冬シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」が15日に開幕しました。国内外から51ブランドが参加し、4割がリアルショーを行います。「WWDJAPAN.com」では、今シーズンのベストブランドをユーザー投票で決定する“T-1グランプリ“を開催!それに先駆け、記者3人がその日に発表したブランドの中から独断でグランプリ候補を選出します。今日のノミネートブランドはこの3つだ!
東コレ取材2シーズン目で現場取材担当の美濃島
「ニサイ(NISAI)」
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見どころ:持ち味である古着のアップサイクルが光ったコレクション。時代の流れからこの手法を取り入れるブランドは増えていますが、「ニサイ」は「誰かが不要としたものを、必要なものに変えてしまうのってめっちゃロマンチック」が服作りの原点なので、押し付けがましさがありません。どのアイテムも原型が想像できないほどごちゃ混ぜなのにチープさを感じさせないセンスの良さと、ブランド設立理由が「当時別れた彼女を見返したかった」という不純な感じもツボでした。ペンキが入ったボックスに足を突っ込み、垂れ流しながら白いランウエイを闊歩して軌跡を残すアイデアも面白かった。この日のリアルショーで一番エネルギーを感じたブランドで、今後の期待も高まりました。
7都市のファッションウイークを取材してきたコレクション担当の大杉
「ザ・リラクス(THE RERACS)」
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見どころ:倉橋直実デザイナーによる「ザ・リラクス」はクリーンでストイックなイメージが強いブランドですが、今季は秋冬でも軽やかさを感じました。序盤は、トレンチコートなどのベーシックアイテムを合わせたオールブラックの安定のミニマルスタイルが登場しましたが、中盤にかけて白い花柄ドレスや、シアーな素材にタータンチェックを載せたトップス、レースのボトムスなど色柄をプラス。得意とするウールなどの重衣料と、シースルー素材の布帛アイテムとの素材のコントラストを効かせていました。耳元にはゴールドのタッセルチェーン付きのジュエリーが華やかに飾られ、歩くたびに揺れてキラキラ光っていたのが印象的でした。2021年春夏からロゴを刷新し、新たなバッグコレクションもローンチするなど、毎シーズン提案の幅が広がっています。余談ですが、カメラ機材などを含めた映像のクオリティーがとても高く、自慢の素材の美しさがしっかりと伝わってきます。毎日たくさんコレクション動画を見ているので、「本当にすごい!」とその違いに釘付けになりました。
若手随一の“ファッションバカ”で東コレ初取材の大澤
「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」
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見どころ:ムービーで発表した「シンヤコヅカ」は、小塚信哉デザイナーが見た夢をインスピレーション源に、「意味がなくても見た人が素敵だと感じればうれしい」とあえてテーマを設けずにコレクションを制作しました。前回に続いてコラボレーションした、コラージュアーティストのヤビク・エンリケ・ユウジ(Yabiku Henrique Yudi)とのアイテムは、ペンキを乱雑に混ぜ合わせたような柄のジャケットやパンツ、格子柄のセットアップなど、強いデザインが目を引きます。若者が挑戦したくなりそうです。そのほか「ディッキーズ(DICKIES)」や「イーストパック(EASTPAK)」とのコラボアイテムも発表。相変わらず、モデルの顔は見せてくれませんでした(笑)。