ファッションとビューティ、オフラインとオンラインを結びつけるWWDJAPANがスタートするビューティ・インサイトは、WWDJAPAN Digitalのビューティニュースを起点に識者が業界の展望を語る。識者は、美容媒体の編集長やコンサルタント、エコノミスト、そしてサロンスタイリスト。ビューティ業界の半歩先は、ファッション業界の“道しるべ”にもなるだろう。今週は、コロナ禍におけるカラーメイクの生命線、アイメイクアイテムの話。(この記事はWWDジャパン2021年4月5日号からの抜粋です)
今週の識者
矢野貴久子/アイスタイル「BeautyTech.jp」編集長
パンデミックで化粧品の売り上げが厳しい中、今後の注目アイテムは「アイブロウ(眉)メイク」だ。マスク生活が続く中でアイメイクに注目が集まっているが、眉メイクは特に「あか抜け感」が重視される。ヘアカラーやカラーコンタクトレンズ、あるいはファッションに合わせて、眉用のマスカラやアイブロウペンシルを使って、微妙な色合いを楽しむ若い世代も多い。黒髪でも、微妙なアッシュやブラウンなどそれぞれのトーンに合わせて、眉は少し明るめに仕上げるのが“あか抜けテク”とされる。
経済産業省の生産動態統計(※)によると、ファンデーションやパウダー、チークやリップカラーなど、マスクで隠れる部分のメイクアップアイテムの売り上げは前年同期に比べ50%前後で推移している中で、「まゆ墨・まつ毛化粧料」(アイブロウペンシルやマスカラ)というカテゴリーは2021年1月時点で、直近12カ月の累計はマイナス5%にとどまっている。
ファミリーマート専用ブランドとしてノインが開発した「ソポ(SOPO)」は、そのトレンドを見事にすくいとった。アイライナーやアイブロウ、マスカラなどを「黒やブラウンといった定番色なし」でカラーアイテムに絞って開発。特にアイブロウは3 in 1タイプとして、アイブロウペンシル、ぼかしチップ、眉マスカラを1本に。“アッシュブラウン”と“キャメルブラウン”の2色展開で1375円(税込)で販売し、話題をさらった。
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