ユナイテッドアローズ(UA)のビューティ&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS)は今春夏シーズンから、初のアウトドアレーベル「コティ ビューティ&ユース(KOTI BEAUTY&YOUTH、以下コティ)」をスタートした。急速に拡大するアウトドアブームを背景に、ファッション同様、UAの編集力を生かしたキャンプ用品を提案する。
レーベル名の“koti”とはフィンランド語で家の意味。自然の中で開放的かつリラックスした時間を過ごすキャンプを、“定住ではない旅する家”と捉えた。7〜8年前から月に2回程度のペースでキャンプをしているという「コティ」の中島小太郎ディレクターは「コロナを機に、急激にキャンプの需要が拡大した。その盛り上がりを目の当たりにして、UAでもコアな提案ができるのではないかと考えた」と立ち上げの経緯を話す。
「UAらしい高感度なキャンプスタイルを提案したい」と、“上質・品格・本物”にこだわった商品をセレクトする。8割が仕入れで、「ヘリノックス(HELINOX)」や「ベアボーンズ(BAREBONES)」「カーミットチェア(KERMIT CHAIR)」「ソト(SOTO)」などのキャンパー定番のブランドから、小規模ながらコアなファンを持つ「ロックフィールドエクイップメント(LOCKFIELD EQUIPMENT)」や「バリスティックス(BALLISTICS)」「ネルデザインワークス(NERU DESIGN WORKS)」なども取り扱う。こういった小規模なブランドをガレージブランドと呼ぶが、生産数が限られるため、注文しても“数年待ち”になるほど。都内でも取扱店が無いなど入手困難なことから、二次流通でも人気が高い。例えば、「ネルデザインワークス」の斧(2万3100円)は定価の3倍ほどで取り引きされるほど高騰している。
常設コーナーを設ける東京・南青山の「エイチ ビューティ&ユース(H BEAUTY&YOUTH)」には、立ち上げの4月16日に約400人の行列ができた。お目当ての中心はガレージブランドだが、客は男女問わず、年齢もさまざま。「キャンプ需要の拡大でキャンプ場で何を使っているかがキャンパーのステータスになっている。予想以上の並びの多さに驚いた。今後も行列を作れるような商品を定期的に仕込んでいきたい」と中島ディレクター。
「コティ」は「エイチ ビューティ&ユース」のほかに公式オンラインストアで取り扱っている。今後はポップアップイベントなどを行いながら認知向上を図り、新規顧客の開拓を目指す。