ファッション

再生ポリエステルの最強タッグ結成、帝人と伊藤忠、日揮が国内外で技術ライセンス展開

 帝人と伊藤忠商事、エンジニアリング大手の日揮はこのほど、帝人の持つポリエステルのケミカルリサイクル技術の国内外のライセンス展開の共同協議書を締結した。帝人は2002年に世界で初めて、廃棄された繊維製品からポリエステル繊維を再生するケミカルリサイクル事業をスタートするなど、世界的にも先進的な技術を持つ。世界に幅広いネットワークを持つ伊藤忠、プラント製造に強い日揮と組むことで、国内外でケミカルリサイクル技術の拡大を目指す。「共同協議書という形なので、実際にどう展開するのかなど、具体的な取り決めはこれから。ただ、こうした取り組みに賛同いただける企業を募りたかった」という。

 帝人を筆頭に日本の大手繊維メーカーはかつて、中国や韓国、ASEANなどで合繊工場の技術許与を行ってきた過去があるが、今回の共同協議の狙いは、ケミカルリサイクル技術の普及・拡大にある。日揮は世界中でさまざまなプラントの建設を行なう一方、伊藤忠は自社でリサイクルポリエステル「レニュー」を展開するほか、再生ナイロン繊維「エコニール」を展開するのイタリアのアクアフィルとも提携し、ケミカルリサイクルのための世界規模での回収・生産システムの構築にも動いている。廃棄プラスチックによる海洋汚染やアパレル製品の大量廃棄が世界的な問題になる中で、3社が組むことで、コスト効率に優れ、かつ世界規模でスケール感のあるケミカルリサイクルシステムの確立に乗り出す。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

メンズ32ブランドの猛暑に負けない推しスタイル 2025年春夏メンズ・リアルトレンド

「WWDJAPAN」12月16日号は、2025年春夏シーズンのメンズ・リアルトレンドを特集します。近年は異常な暑さが続いており、今年の夏は観測史上最も暑い夏になりました。ファッション界への影響も大きく、春夏シーズンはいかに清涼感のあるスタイルを提案するかが大切になります。そこで、セレクト各社やアパレルメーカーの展示会取材、アンケートを通して全32ブランドの推しのスタイルを調査し、メンズのリアルな傾…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。