ビジネス

オンワードがOMO型の新業態 デジタルを活用した6つのサービス

 オンワード樫山は24日、「OMO(オンラインとオフラインの融合)型店舗」をうたうライフスタイル型の新業態「オンワード・クローゼット・ストア(ONWARD CROSSET STORE)」の3号店を、千葉・南船橋の「ららぽーとTOKYO-BAY」1階にオープンした。

 出店地は同社の「シェアパーク(SHARE PARK)」跡地で、売り場面積は331平方メートル。ファッションからビューティ、食品、生活雑貨まで取り扱う。また、同社は2021年2月期に会員プログラム「オンワード・メンバーズ」が360万を突破。これをベースに、デジタルを活用した6つのサービスを導入する。

 デジタルサービスは、客の利便性向上とともに、店頭へ誘客するための接点となる。同社のEC「オンワード・クローゼット」の在庫を店舗に取り寄せて試着・購入ができる「クリック&トライ」は、イオンモール羽生店(埼玉・羽生市、4月10日オープン)、mozo ワンダーシティ店(名古屋市、同17日オープン)で先行導入し、すでに1日平均で3人程度の利用がある。そのほか、指名したスタイリストからウェブ上で接客を受けられる「パーソナルスタイリング」、ストリーム配信動画を見ながら商品を購入できる「スタイリングライブ」、体形や好みの色・形の入力でオンライン上でフィッティングイメージを確認できる「カスタマイズ」などがある。

 買い付け商品が半分以上を占めるMD構成も特徴だ。自社ブランドは「23区」「自由区」などのほか、EC限定ブランドの「ハッシュ ニュアンス(#NEWANS)」などを実際に試着・購入できる。買い付け商品は「グラミチ(GRAMICCI)」をはじめとしたコロナ禍で熱が高まるアウトドアウエアや、ビューティコーナーではオーガニックコスメの「アルジタル(ARGITAL)」のスキンケア用品、各地から選りすぐった缶詰食品や食器など幅広くセレクト。それらを「ワーク」「ホリデイ」「ウェルネス」の3つのゾーンに分けて売り場を構成している。

 単店および事業全体での売上高目標、出店計画などは明らかにしていない。百貨店などへの出店も視野に入れている。事業を担当する前川真哉OMOストアカンパニー企画販売課長は、これまで同社の基幹百貨店ブランド「23区」の営業担当などを長年務めてきたが、20年に現在のポジションに抜てきされた。「これまで当社が主力としてきた(プロダクトアウト型の)ブランドビジネスとは考え方が異なる事業だ。お客さまがどんなモノが欲しくて、どういったサービスを求めているかが出発点になる。(OMO型店舗は)われわれのノウハウで最初から100点満点のものが作れるとは思っていない。トライアンドエラーの中で事業のスキームを構築していきたい」と話す。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。