「WWDJAPAN」5月10日号「主役世代(50~60歳代)特集」の企画で、今の50~60代女性のリアルなニーズや消費行動を探るため、3人の“主役世代”の女性による座談会を実施した。参加したのは、料理・テーブルコーディネート・フラワーアレンジメントの先生を務めていた櫻井典子さん(68歳、DC洗礼世代)、アパレル企業の人材コンサルタントとして働きつつ2年前に30年ぶりにモデル復帰した岩井ヨシエさん(59歳、ハナコ世代)、看護師の北本小百合さん(54歳、ばなな世代)の3人。そのリアルなトークには、“主役世代”を攻略するヒントが隠されている。
柔軟に追い求める「年齢が出ない服」選び
WWD:普段はどんなショップでコスメや服を買う?
岩井ヨシエさん(以下、岩井):コスメは原宿にできた「アットコスメトーキョー」が好きで、行ったらほぼ1日中います。百貨店だとずっと接客されるから、自由に見て回れない。その点「アットコスメトーキョー」は、一人で自由に回れるのが心地よくて楽しいです。韓国コスメや口紅の今欲しい色がちゃんとそろっているし。
WWD:洋服は?
岩井:(仕事がファッション関連なので)ちょっと特殊かもしれないけれど、街をぶらぶらしていろいろなショップに入ります。いつも同じところに行っていると、いつも似た服を買ってしまうし、好きなブランドを決めてしまう。ぶらぶらしていると“ファッションに対する動体視力”が上がるので、よさそうと感じたショップにスッと入りますね。
櫻井典子さん(以下、櫻井):私は「ヨシエイナバ(YOSHIE INABA)」が大好きで、オフィシャルな場には必ず「ヨシエイナバ」の服で行くと決めています。カジュアルな服は行き当たりばったりで買うなど、いろいろなチャレンジをしています。
WWD:「ユニクロ(UNIQLO)」には行く?
櫻井:もちろん、「ユニクロ」とか「ジーユー(GU)」とか「無印良品」とか、ミックスするのが今っぽいですよね。「ジーユー」のワンピースが好きで結構買います。
WWD:「ジーユー」のワンピースは何がいいの?
櫻井:後ろに背縫いが付いているところです。普通のカットソーのワンピースは横を縫っているけれど、背中のところが縫ってあるんです。
岩井:背中にポイントがあったり、後ろ姿にニュアンスがあったりすると、そこに女性らしさとか色気が出ますよね。
櫻井:そう。後ろがのっぺりしていると、年とともに年齢がすごく出てしまう。だから必ず後ろにポイントがある服を買うようにしています。
WWD:例えば「イナバヨシエ」の服と「ユニクロ」の服を組み合わせて着る?
櫻井:着ます。怒られちゃうかもしれないけれど(笑)。
北本小百合さん(以下、北本):私はメンズのシャツやセーターが好きなんです。襟の感じやシルエット、「このカフスの感じが好き」というところから始まって、今では自然にメンズコーナーに行ってSサイズを探しています。ウイメンズだとわざわざ切り替えが付いていたり、ドルマン系の袖になっていたりするのですが、私は飾りがあるのは苦手で。年齢のせいもあるけれど、ここ10年で自分の中で好みが大きく転換しています。
WWD:シンプルで素敵なものがウイメンズにはない?
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