アンジェラ・ミッソーニ(Angela Missoni)=ミッソーニ 社長兼クリエイティブ・ディレクターが退任する。アンジェラはクリエイティブ・ディレクターを24年間務めてきた人物で、引き続き同社の社長として関与していく。
これはリヴィオ・プローリ(Livio Proli)最高経営責任者(CEO)が進めている再編計画の一環で、アンジェラの右腕を12年間務めてきたアルベルト・カリーリ(Arberto Caliri)が暫定的な後任に就任する。
「ミッソーニ」の主な顧客層が40代以上であることから、カリーリには新たに若い世代をを取り込むクリエイションが求められている。リヴィオ・プローリCEOは、「ミレニアル世代を含む新たな顧客層の開拓が必要だ。しかしそれは年齢ではなくマインドセットの意味合いが強く、35歳でも60歳でも『ミッソーニ』を着れば同じ新鮮さを体感してもらえる」と説明する。また、カリーリにはエントリーアイテムなど、コレクションの幅を充実させることも期待されている。
カリーリのデビューコレクションは9月に開催予定の2022年春夏コレクションとなる。「できればデジタルでない方法で開催したい」とプローリCEO。あくまでメインはウィメンズラインだとしつつも、「メンズのルックもいくつか発表するかもしれない」とメンズカテゴリーの開発に関心があることを認めた。
今回退任が発表されたアンジェラは、「ミッソーニ」のキッズラインで家業に入り、その後ジュエリーやフレグランスを手掛けた。1991年には自身のアパレルブランドをスタート。その後再び家業に戻り、創業者で母親のロジータ(Rosita Missoni)の下で2年ほど経験を積んだ後、97年10月に開催したファッションショーで「ミッソーニ」のデザイナーとしてデビューを果たした。