ビジネス

探すのが面倒から、探すのが楽しいに エディターズレター(2021年5月26日配信分)

※この記事は2021年05月26日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

探すのが面倒から、探すのが楽しいに

 この記事が取り上げている「クリーマ」を使い始めて、私は3年くらいになるでしょうか?自宅の照明、少しずつ買い揃えて今月ようやく壁一面を埋め尽くした木製のディスプレイボックス(在宅勤務のついでに数を数えたら96個もありましたw)、そしてピアス。購入履歴によると1回の買い物額は1万8000円くらいですから、私、まぁまぁなロイヤルユーザーだと思います(笑)。

「グサッと刺さる信念がないと事業は長続きしない」 流通総額7割増「クリーマ」社長の突破力

 このプラットフォームを愛用している理由は、大別すると2つ。「探すのがめんどくさい時にラクだから」と「探し続けるのが楽しいから」です。「どっちなんだよ、お前は!?」ってハナシですが、ご理解いただける方は多いのでは?と思います。リサーチって、楽しいけれど、めんどくさいですよね??

 正直「クリーマ」の世界観は、私にとってドンズバではありません(笑)。アプリをDLしてトップページをのぞいていただければ分かると思いますが、基本的には“ほっこり”な世界です。ポップが好みの私は、「クリーマ」が取り揃えるリネンのウエアや、巾着バッグ、ベジタンレザーのルームスリッパなどには、正直、あんまり興味がありません。でも96個も買い集めたディスプレイボックスは、“ほっこり”感を楽しむこともできるけれど、壁一面に敷き詰めて「ルイ・ヴィトン」のサコッシュやら「ディオール」のキャップ、「ジバンシイ」のアイシャドウパレットなんかを入れたら、その空間はエッジの効いたポップテイストに。木製のディスプレイボックスという普遍的な商品の「解釈の余地」を体感しつつ、ドンズバじゃない世界については「こういうプラットフォームって、本当に便利」って思ったのです。ドンズバじゃない未知なる世界でセレンデピティに出合うのは大変そうで諦めがちですが、たまたま知った(どうやって知ったのかは、すでに忘却の彼方です)「クリーマ」はそれを、かなりラクな形で提供してくれました。

 そうやって年に数回、アプリにアクセスすればかなりの高確率でディスプレイボックスを購入するという買い物を続けていたら、すっかりハマっていました。いや、今もリネンのブラウスとか巾着バッグに個人的な興味を抱くことはありませんが(すいませんw)、ヒマな時にアクセスして「読みもの」やら「新着情報」をクリックしたら、世の中にはいろんなクリエイターがいて、同じくらいいろんな人が他では買えないものを求めているんだなぁ、と実感できて楽しくなっちゃったのです。食の分野は、まぁまぁ驚きますよ。そりゃカンカンも可愛いし、カラフルで美味しそうだけれど、聞いたこともないクリエイターの手作りクッキーを買う人がいるのか!!なんていうピュアな驚きが楽しいのです。そりゃレビュー、読みますよね?「どんだけ美味しいのよ!?」って思いますもの。で気づいたら、探しまくった結果、キッチンの照明をポチっていました(笑)。「探すなんてめんどくさい」と思っていた“ほっこり”の世界で、「探すことを楽しんでいる」とは……。

 ま、私が手作りクッキーを販売しているクリエイターに驚いているのと同様、ディスプレイボックスを96個も送ってくれたクリエイターは私のようなユーザーに驚いているでしょう。世界のどこかにあるマンションの一室が、自作のディスプレイボックスに覆われ、ファッショニスタが「ポロ ラルフ ローレン」のキャップや「グッチ」のミニショルダー、「クリスチャン ルブタン」の化粧品、水木しげる先生の戦争漫画を並べて自己満を楽しんでいるなんて(笑)。発送や評価に関するメッセージのやりとりで写真をお送りしたら、案の定、驚いていらっしゃいました(笑)。「クリーマ」は、双方にとってのセレンデピティを提供してくれたのです。

FROM OUR INDUSTRY:ファッションとビューティ、関連する業界の注目トピックスをお届けする総合・包括的ニュースレターです。「WWDJAPAN Digital」が配信する記事から、特にプロが読むべき、最新ニュースや示唆に富むコラムなどをご紹介します。

エディターズレターとは?
「WWDJAPAN」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在8種類のテーマをお選びいただけます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。