「H&M」は、サステナブル・アパレル連合(SAC)とヒグ(HIGG)が共同開発した新たな素材の環境負荷測定ツール「ヒグ・インデックス・サステナビリティ・プロファイル(Higg Index Sustainability Profile)」を欧州と米国のオンラインストアで販売する一部商品を対象に導入した。これにより、顧客がより簡単に商品の環境負荷に関する情報にアクセスすることでき、透明性を推進する。
同ツールは各素材の環境負荷をスコア化して公表するというもの。数値は業界の共通ツール「ヒグ・マテリアルズ・サステナビリティ・インデックス」で10年に渡って収集したデータを、第三者機関が検証して得た基準値に基づく。スコアは標準値とレベル1〜3で評価し、従来の素材に比べて最も環境負荷が少ない素材にはレベル3を表示する。また、水の使用、地球温暖化、化石燃料の使用、水質汚染などへの影響に関する詳細なデータも合わせて表示する。今回計測の対象となったのは、ウィメンズとキッズの2021年夏コレクションの一部商品。日本での導入時期は未定だが、2022年までに全オンライン市場への導入拡大を目指す。
パスカル・ブルン(Pascal Brun)=H&Mサステナビリティ責任者は「これは私たちにとって大きな節目であり、この10年間取り組んできたことでもある。お客さまやステークホルダーとのオープンで誠実な対話を継続していくことは私たちにとって不可欠で、最終的には私たちが約束したことに対する説明責任を果たすことにつながるだろう。このツールがさらに発展し、近い将来、製品に関する環境データ、さらには社会に関するデータをお客さまに共有できるようになることを楽しみにしている」とコメントした。