バーバリー(BURBERRY)を2017年7月から率いてきた、マルコ・ゴベッティ(Marco Gobbetti)最高経営責任者(CEO)が21年末で退任する。就任から4年たち、新生「バーバリー」がいよいよ実を結び始めるという時期に発表された突然のニュースは、ファッション業界に驚きを持って受け止められた。現時点で後任は未定。退任後、同氏はサルヴァトーレ フェラガモ(SALVATORE FERRAGAMO以下、フェラガモ)のCEO兼ジェネラル・ディレクターに就任する。アナリストらの分析とともに、同氏のこれまでの功績を振り返る。
ゴベッティCEOが退任する理由の一つには、故郷であるイタリアに戻り、家族と一緒に過ごしたいとの思いがあるという。発表の際、同氏は、「バーバリーのCEOとして、才能あふれるチームを率いることができて大変光栄だった。ブランドや事業は盤石であり、今後も成長軌道を進んでいくことは間違いないため、退任するのに良いタイミングだと感じている」と語った。
ジェラルド・マーフィー(Gerard Murphy)=バーバリー会長は、「マルコは当社に多大なる貢献をしてくれた。退任をとても残念に思うが、彼は20年近く外国で仕事をしており、イタリアに帰国したいという意志を尊重したい」と述べた。
現在62歳のゴベッティCEOは、キャリアの初期に「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」やイタリアの老舗レザーブランド「ヴァレクストラ(VALEXTRA)」で経験を積んだ後、1993年から2004年までモスキーノ(MOSCHINO)のCEOを、その後はジバンシィ(GIVENCHY)の会長兼CEOを務めた。08年から16年まではセリーヌ(CELINE)の会長兼CEOとして指揮を執り、17年7月に現職に就任するなど、ラグジュアリーブランドの要職を歴任している。
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