ビューティ
連載 ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望 第38回

競争激化のデリバリーサービスがコスメを運ぶ理由

有料会員限定記事

 ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、コスメのデリバリーサービスと日本の経済回復への課題の話。(この記事はWWDジャパン2021年8月23日号からの抜粋です)

【賢者が選んだ注目ニュース】
「ラッシュ」がデリバリーサービス「ウォルト」と提携
花王1〜6月期は“ニューノーマル対応”製品などで増収増益

 コロナ禍で飲食業界は打撃を受けた一方、フードデリバリー業界が急成長している。フードデリバリー市場規模は2018年は3631億円だったが、新型コロナウイルスが流行し始めた20年には4960億円まで伸び、21年は5678億円、22年には6303億円と試算されている(ICT総研調べ)。国内でフードデリバリーサービスの代表といえば出前館、ウーバーイーツを思い浮かべる人も多いだろう。家ナカ需要の追い風により出前館は注文件数が増加しているものの、21年6〜8月期決算は約45億円の営業赤字となった。赤字の一因は新規獲得に向けた広告宣伝費が嵩んでいること。これは出前館に限ったことではなく、業績が赤字の企業がたくさんあるのだ。

 いまデリバリー業界は大規模広告を打たないと収益を稼げず、売り上げが増えてもそれに連動するように広告費も増加し市場を取りに行けていない状況といえる。さらに昨年からレアゾン・ホールディングス傘下の「メニュー」をはじめ、「フードパンダ」や「ドアダッシュ」、そして今回の1本目のニュースにも登場する「ウォルト」など外資系企業の参入で競争が激化。デリバリーサービスがフードだけではやっていけないというところまできており、そこに目を向けたのがコスメだった。

この続きを読むには…
残り1322⽂字, 画像0枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

ビューティの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

27メディアが登場、これが私たち自慢の“ナンバーワン”【WWDJAPAN BEAUTY付録:化粧品専門店サバイバル最前線】

11月25日発売号は、毎年恒例のメディア特集です。今年のテーマは "ナンバーワン"。出版社や新興メディアは昨今、ウェブサイトやSNSでスピーディーな情報発信をしたり、フェスやアワードなどのイベントを実施したり、自社クリエイティブやIPを用いてソリューション事業を行ったりなど、事業を多角化しています。そのような状況だからこそ、「この分野ならナンバーワン!」と言えるような核を持てているかが重要です。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。