アダストリアは、対企業向けプロデュース事業や企業との協業案件を専門で担う部署として、「アダストリア・ライフスタイル・クリエイション」を立ち上げた。8月27日からコーポレートサイト内の専用ページで問い合わせを受け付けている。ファッションやライフスタイルの領域で培った企画やモノ作り、販促の知見を生かし、異業種の制服デザインや空間プロデュースなどを手掛ける。
これまでも、企業からのプロデュースや協業依頼は年間100件以上あったという。実際に、「ニコアンド(NIKO AND…)」が日鉄興和不動産の学生マンション「リビオセゾン亀有」をプロデュースしたり、「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」が西武ライオンズの球場スタッフユニフォームを手掛けたりといった事例がある。
ファッション関連企業がこれまで通り服を作って売るだけではなかなか未来が描けない中で、クリエイティブやモノ作りの知見、ネットワークを生かし、他分野・異業種のプロデュースを事業化する流れが強まっている。地方自治体や地場産業のプロデュースなどにも積極的に取り組んできたビームスが、2019年に「ビジネスプロデュース部」を立ち上げたのがその代表例。ユナイテッドアローズも今年6月に法人向けコンサルティングサービスを受け付ける専用ページを立ち上げ。百貨店として法人クライアントの記念品製作などを長年行ってきた三越伊勢丹も、今年6月に改めて対企業向け事業の専用ホームページを開設している。