あこがれのブランドバッグが、月額定額制で使い放題――。女性の心をとらえるキラーフレーズで、2015年のスタートから成長を続けてきたのが高級バッグのレンタルサービス「ラクサス(LAXUS)」だ。21年8月末時点で国内会員登録者数は46万人、うち有料会員は約2万人に到達。「ブランドバッグに高いお金を出したのに、なんだか気に入らなかった」。買い物にありがちなそんな失敗も、ラクサスなら無縁だ。財布の中身と相談せず好きなデザインを選べるサービス設計が、バッグ選びの潜在的な楽しさを掘り起こしている。(この記事は「WWDJAPAN」 9月6日号からの抜粋です)
「ラクサス」は月額7480円で、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「エルメス(HERMES)」など高級ブランドを含む60ブランドのバッグがアプリで借り放題。往復送料無料で何度でも交換が可能だ。利用中についた傷や汚れも、軽微なものであればペナルティーはない。バッグの調達は、ブランドとの直接取引によるものが全体の3分の1を占める。残りは会員から借り受けたものを運用しており、それらが貸し出されている間は一定のマージンが会員側に支払われる仕組みになっている。
スタート時から人気は「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「シャネル(CHANEL)」「エルメス」の3ブランドに集中。一方、リコメンド機能の改良などにより、8月現在のバッグ全体の稼働率は97%と、常時ほぼ全てのバッグが貸し出されている状況だ。「ラクサスであれば、買い物と違って失敗を恐れる必要がない。だから小売市場では需要が限られるような個性的なデザインのバッグにも手が伸びる。純粋なファッション目線でバッグを選ぶ楽しさを味わえることがサービスのキモだ」と運営会社ラクサス・テクノロジーズの児玉昇司社長。そのような考えの下、貸し出し画面ではバッグの販売時価格を掲載していない。
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