渋谷パルコは10日、5階に人気のキャンプ・アウトドアブランドを集積した「パルコ アウトドア パーク」をオープンした。“都市型アウトドア”を掲げ、「ノルディスク(NORDISK)」「オガワ(OGAWA)」などハイエンドなテントブランドを誘致する一方で、テントのようなギアだけでなく、アパレルや雑貨など、周辺のグッズも充実させ、キャンプでも街でも使えるグッズを揃えた。リーシングを担当した渋谷パルコの平松有吾営業課課長は「アウトドア市場が伸びている中で、ギアだけでなくパルコらしい高感度なアイテムを提案したかった。1年という時間をかけて有力なブランドを誘致できた。こんな時代だからこそテーマ性のある売り場作りが必要だ。今後はパルコ渋谷での知見をベースに他の館にも広げていきたい」という。
10店舗目となる直営店舗業態「オガワ グランドロッジ」を出店したキャンバルジャパンの大木英樹・広報課次長は、「これまで出店してきた郊外店舗とは異なり、車で来てそのまま持ち帰るという形ではないかもしれないが、商品をきちんと見せられて、自然への向き合い方やキャンプの考え方などコミュニケーションできる場を作れるというのが大きい」という。同店舗の売り場面積は約70坪で、代表的なアイテムであるロッジ型のテント“タイプ52R(10万4500円)などを軸に、寝袋やチェア、ストープなどの幅広いアイテムを扱う。
もう一つの大型店舗「ノルディスク キャンプ サプライストア」は直営店舗としては3店舗目。運営は「エフシーイー(F/CE)」を展開するオープン ユア アイズで、約70坪の店舗には、「ノルディスク」のハイエンドなテントやキャンプギアに加え、「エフシーイー」などのアパレル製品も充実させた。「都会のど真ん中にテントを見せることで、新たな顧客層を開拓したい」(広報担当者)という。
都市型アウトドアというコンセプトを象徴するショップの一つがポートランド発の新感覚のアウトドアブランド「ポーラー(POLeR)」だ。アウトドアとサーファーやスケーター、スノーボーダーのライフスタイルをミックスしたブランドで、代表アイテムの着る寝袋などの遊び心のあふれるアイテムが並ぶ。平松課長とともに今回のリーシングを担当した渋谷パルコの箱田耕平氏は「アウトドアをベースにさまざまなライフスタイルをミックスさせるガレージブランドがいま面白い。パルコがレジや什器などをパッケージで提供するポップアップショップのスペースで、雑誌『ゴーアウト(GO OUT)』とコラボレーションして、『カイメン(KEIMEN)』や『ネイタルデザイン(NATAL DESING)』などのガレージブランドを販売する」という。
「アウトドア パーク」は、主にアーバンリサーチの「ケービーエフ(KBF)」と三陽商会の「ラブレス」の跡地。他に「エルエルビーン」「レッドウイング」、CBDのセレクトショップ「CBDモーテル」などが出店する。