ファッション

「アツシ ナカシマ」が東京駅でリアルショー 色とスタイル、“意識”と“無意識”が入り混じる2022年春夏

 中島篤が手掛ける「アツシ ナカシマ(ATSUSHI NAKASHIMA)」は、2022年春夏コレクションを東京で発表した。東京駅八重洲口のグランルーフを舞台に、30以上のルックを披露した。

 シーズンテーマは“SUBCONCIOUS(=潜在意識)”。冒頭は、“意識”と“無意識”を象徴するように、白と黒のコントラストが際立つスタイルを押し出した。彼自身の頭文字の“A”と“N”を幾何学的に配置したモノグラムを、ラッフルやプリーツのみのシンプルなワンピースやクレリックシャツ、プルオーバースエットとショーツのセットアップなどに落とし込んだ。レザーパンツやコットンのライダースジャケットなどでロックなテイストを盛り込んだほか、フラッグチェックとストライプを切り替えたトリックアートのような柄も加え、白と黒の世界を強調した。

 今シーズンは、同ブランドでは珍しくミリタリースタイルも披露した。ガンフラップやチンストラップなど、ミリタリーディテールをふんだんに取り入れたコートにはじまり、ステッチワークでナポレオンジャケットを表現したミニワンピや、カーキとグレーのカラーパレットだけを残したTシャツなど、徐々に要素を削いでミニマルに転換。その後、メタリックな素材やラメ加工、“CYBORG“の文字をあしらった直球なグラフィクなどで、近未来なワークスタイルに発展させた。

 終盤は、深い紫や緑、黄などが入り混じるサイケなカラーパレットと、カオスな脳内を表現したようなグラフィックで、テーマの“潜在意識”をストレートに伝えた。ラスト3ルックは、ドレープやフリルを無数に重ねたボリューミーなドレスを連打し、得意とするオートクチュールのスキルを見せつけた。

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