ファッションレンタル事業の先駆けであるレント・ザ・ランウェイ(RENT THE RUNWAY)は10月27日、米ナスダック(NASDAQ)に新規上場(IPO)した。
公開価格は1株21ドル(約2373円)に設定され、調達額は3億2730万ドル(約369億円)。初値は公開価格を上回る23ドル(約2599円)を付けたものの、終値は19.29ドル(約2179円)と公開価格の8.1%安だった。時価総額はおよそ13億ドル(約1469億円)。
レント・ザ・ランウェイは、2009年にニューヨークで創業。オケージョン用のドレスやアクセサリー類のレンタルからスタートした同社は、ラグジュアリーブランドを中心としたハイエンド商品の品ぞろえが豊富なことが特徴だ。しかし、コロナ禍によって華やかなイベントが激減したことや、衛生面での懸念から苦戦を強いられ、20年8月にはニューヨーク旗艦店を含めた全店を閉店した。
同社は会員のサブスクリプション料が売り上げの80%を占めている。21年1月通期決算では、売上高が前期比 38.6%減の1億5750万ドル(約177億円)、純損失は前年の1億5390万ドル(約173億円)から1億7110万ドル(約193億円)へと赤字が拡大している。21年7月31日時点での累積赤字は6億7410万ドル(約761億円)。今回調達した資金は、負債の返済と将来的な事業の成長のために使用するという。