「ナイキ(NIKE)」は、5〜10キロの短距離向けランニングシューズ“ナイキ ズームエックス ストリークフライ(NIKE ZOOMX STREAKFLY)”を発表した。着地時の足裏の感触(接地感)と軽さを重視したシューズで、ソールの厚さは25.0ミリ。“厚底”と称される39.5ミリの“エア ズーム アルファフライ ネクスト%(AIR ZOOM ALPHAFLY NEXT%以下、アルファフライ)”に比べて“薄底”だ。第1弾のホワイトを会員限定で2月に発売予定。価格は税込1万9250円。
ミッドソールは、「ナイキ」で最も反発力に優れた“ズームエックスフォーム(ZOOMX FOAM)”を採用した。軽量性とコントロール性をそこなわないよう、ボリュームは最小限に抑えている。プレートは中足部にのみ使い、シューズのねじれを抑えながら推進力をもたらす。アウトソールは、かかとや前足の外側で着地してもスムーズに体重移動できるようにカッティングした。アッパーはエンジニアードメッシュ生地を使い、通気性を求めた編みをベースに、つま先など負担のかかる部分のみ編みを変えて耐久性を高めた。第1弾は“プロトタイプ”と名付けたホワイトで、ソールの内側に開発時の試作番号を記した。
「ナイキ」は近年、 “アルファフライ”や“ズームエックス ヴェイパーフライ ネクスト%(ZOOMX VAPORFLY NEXT%以下、ヴェイパーフライ)”など、フルレングスのカーボンプレート入りシューズでランニング分野をけん引してきた。一方で、「『接地感が悪くコントロールしづらい』などの意見があるのも事実。“厚底”にとらわれず、あらゆる可能性を試す必要があった」と語るのは、プロダクトマネージャーを務めるエリオット・ヒース(Elliott Heath)だ。「日本はもちろん、世界中のランナーに着用テストを行い、このモデルにたどり着いた。“アルファフライ”と“ヴェイパーフライ”は長距離向け。短距離向けの“ストリーク フライ”で、ランナーの選択肢がぐっと広がるはずだ」。プロランナーとして活動した過去もあるエリオット氏は、「日本なら、5〜15キロと幅広いコースがある出雲駅伝にぴったりだと思う」と加えた。