竹鼻新子が手掛けるウィメンズの新ブランド「アウル(OWIL)」が2022年春夏シーズンにデビューした。ブランド名は“Only What I Love(好きなものだけでいい)”の頭文字を取った造語で、トラッドスタイルにルーツを持つ竹鼻デザイナーの洗練されたデザインと上質な素材を組み合わせ、本物志向の女性たちのクローゼットにずっと残る服を届ける。公式ECサイトのほか、ベイクルーズグループの「イエナ(IENA)」や「ノーブル(NOBLE)」、パルの「ガリャラルダガランテ(GALLARDAGALANTE)」などのセレクトショップで取り扱う。
竹鼻デザイナーは、専門学校でファッションデザインを学んだ後、新卒で「トゥモローランド(TOMORROWLAND)」に入社しデザイナー職を10年務めた。その後独立し、フリーランスのブランドディレクターやデザイナーとして活動してきた。幼少期にはグラフィックデザイナーの両親の影響で、アートやファッションなどさまざまなジャンルで本物を見る目を養った。竹鼻デザイナーは、「コロナ以前から、人と同じでなくていい、よいモノを厳選して着たいという価値観が人々の間で醸成され始めているように感じていた。私自身もモノがあふれている現状に違和感を覚えていた。そんな価値観に沿って、洗練されたワードローブで、スタイルのある女性たちに1着1着集めたいと思ってもらえるようなコレクションを作っていきたい」と話す。
デビューコレクションは、メンズのテーラー仕立てのジャケットとパンツのセットアップや、「トーマスメイソン(THOMAS MASON)」の生地を使用したシャツなど20型を用意した。カラーパレットは、ホワイトやネイビーなどを軸に、ボタニカルダイで表現した柔らかなピンクやイエローを差し色に加えた。
ブランドの世界観を象徴するセットアップは、イギリスの老舗スーツ生地メーカーである「マーティンソン(Martin&sons&co)」のフレスコ生地を使用し、国内屈指のジャケット工場で仕立てた。金ボタンのダブルブレストジャケット(税込10万7800円)は、90年代をイメージしたパワーショルダーで、緩やかなワイドシルエットのパンツ(4万2900円)と組み合わせることで上品かつリラックスした雰囲気を演出する。オーバーサイズのデニムシャツ(3万9600円)は、ジャケットのインナーとしても、春先の羽織りアイテムとしても着られる。首元に付いたフリルのボーは、前ボタンに止めたり、ハワイアンレイのように首にかけたりなど自分好みのスタイリングを楽しんでもらう仕掛け。デニム生地は、オーガニックコットンで、加工時の水や薬剤の使用量を削減する努力がされているものを採用した。
ハリ感のあるコットンオーガンジーのブラウス(3万3000円)は、桐生の籠染手法で繊細な柄を表現した。「1着1着こだわりを持って提案できるブランドだからこそ、各地に眠る素晴らしい日本の伝統技術を『アウル』らしく取り入れたり、環境に配慮したものづくりにも挑戦していきたい」と言う。街でも着られる立体的なシルエットにこだわったマウンテンパーカー(8万3600円)に代表されるように、機能美の追求も「アウル」の特徴だ。「昔、両親がよく見ていたバウハウスの本などが今の自分のデザインのルーツとして残っているのだと思う」と竹鼻デザイナーは振り返る。
2月1日〜3月31日まで、ニュウマン横浜(NEWoMan YOKOHAMA)でポップアップを開催する。開催を記念して、ビンテージをリメイクしたシャツを限定販売する。
■NEWoMan 横浜ポップアップストア
日程:2月1日〜3月31日
場所:NEWoMan 横浜
住所:神奈川県横浜市西区南幸1-1-1 5階