アディダス(ADIDAS)は、ウィメンズカテゴリーの商品ラインアップをリニューアルする。その一環として、最適なバストサポートを提供する全40型からなる新作スポーツブラコレクションを発売した。
同コレクションは、日常使い用の「エブリデイ」のほか、ヨガやピラティスなどの低〜中程度の運動負荷を想定した「スタジオ」、高負荷のスポーツやトレーニング用の「トレイン」、最もサポート力の高い「ラン」の4カテゴリーで構成する。運動強度に合わせて適切なサポート力やデザインを追求した。
エイミー・チャールトン(Amy Charlton)=プロダクト部門シニアディレクターは、素材について「女性は手触りで買い物するため、各アクティビティに合わせた肌触りに特にこだわった」という。例えば「スタジオ」カテゴリーのブラは、起毛した高級感のある新素材“アディソフト”を使用し、縫い目をボンディング加工でなめらかに仕上げた。「ラン」カテゴリーのブラは、吸湿性に優れたストレッチ素材“アディフォーム”を採用。運動強度の高いランニング中は、着用者が自分のサイズに沿ってより細かい調整ができるように、背中部分にはホックが付くタイプや、ストラップやアンダーバスト部分にアジャスターをあしらったものなどバリエーション豊かに用意した。サイズは通常の6種類から12種類に拡大した。
商品開発は、イギリスのポーツマス大学の胸部生体力学研究所と連携して行った。研究によると、調査対象の女性の半数が、ブラのサポートが不十分であるために運動中にバストの痛みを感じており、90%以上が適切なサイズのブラを着用していないことがわかった。ランニング中に適切なバストサポートがない場合、F1ドライバーが体験するのと同程度の重力がバストにかかり、皮膚や靭帯が傷つき痛みが生じ、呼吸の頻度も低下するという。ジョアナ・ウェイクフィールド=スカー教授は、「これらはパフォーマンスに大きく影響する要因だ。一般的にはあまり知られていないが、パワーウオーキングであっても短距離走と同程度のバストサポートが必要であり、サポート不足は靭帯の損傷など取り返しのつかないダメージの原因となるおそれがある。アディダスのブラを通して、運動中の最大の障害である胸の痛みから解放され、胸の健康を守ることの大切さに気付いてほしい」と話した。
チャールトン=プロダクト部門シニアディレクターは、「スポーツブラを必要とする人たちは、それぞれ体形も違えば、ブラに求めるサポート感やフィット感もさまざまだ。女性の開発チームで、できるだけ多くのストーリーに耳を傾け、多様な意見を尊重しながら開発した。アジャスターなどで自分だけの最適なフィットを実現できるようにしたのはそのためだ。開発において最も大変だったのは新型コロナの影響で、試着も含めてほぼ全てがバーチャルで行われたこと。そうしたこれまでにない困難も乗り越えながら完成した同コレクションは、(アディダス史上)最も革新的でインクルーシブなものになった。全ての人々に最適なブラを提供し、より多くの女性にスポーツに参加してもらいたい」と語った。
スポーツブラの発売に合わせて、「アディダス ブランドセンター RAYARD MIYASHITA PARK」、ブランドコアストア銀座店、六本木店、大阪店では、サイズやフィッティングなどを相談できるコンシェルジュサービスを実施する。公式ECサイトでは、質問に回答しておすすめの商品がわかる「スポーツブラ診断」のコンテンツを用意した。