ワークマンは22日、キャンプ用品の販売をオンラインストアで開始した。アウトドアウエアと同様に、作業着で培った機能性を応用して低価格で訴求する。小型テント4900円(税込、以下同)、シュラフ(寝袋)1500円、イス1780円など「初心者向け5点セット」を1万円以下で売り出す。初年度売上高の目標は40億円で、5年後には200億円規模を目指す。
「キャンプを始めたい人は多いが、ギアの高い価格が障壁だった。第一歩が踏み出しやすい低価格でお客さまの期待に応えたい」。22日に東京・品川で行った発表会で、同社の土屋哲雄専務が参入の狙いを話した。
春夏商品として販売するのは、テント、シュラフ、イス、テーブル、ランタン、調理器具、手袋など130点。ウエアと素材を共有することでコストダウンを図る。例えば、マウンテンパーカの撥水素材や防虫素材をテントに使ったり、中綿ジャケットの表生地や中綿をシュラフに応用したりする横展開で、調達コストを抑えた。
場所をとるキャンプ用品は既存店での展開が難しいため、オンライン注文によって全国940店舗で受け取れるクイック&コレクトを主軸にする。同社はキャンプ用品に限らず、クイック&コレクトを重要戦略に掲げており、そのための受け取り拠点として2030年までに1500店舗体制を構築する。未進出だった都心にも積極的に出る。4月28日には銀座のイグジットメルサに、6月には池袋のサンシャインシティに「#ワークマン女子」を出す。
5年後の売上高目標とする200億円を達成できれば、キャンプ用品大手のスノーピークの257億円(21年12月期実績)に迫ることになり、市場での存在感は大きくなる。