ストライプ柄がトレンドモチーフに急浮上してきました。見慣れたストライプ柄ですが、幅や配色にアレンジを加えた新たなバージョンが相次いで登場。すっきりしたクールな印象だけでなく、細見えのメリットがあるのも、この柄のよさ。さらにしま模様をうねらせて、肉感的なめりはりを印象づける新手法も提案されています。春らしい元気でエネルギッシュなムードをまとえる点でも、ストライプ柄は上手に活用したい柄の一つです。
例えば「ジル サンダー(JIL SANDER)」は、ストライプ柄のパンツのセットアップでスタイリッシュな表情を引き立てました。シャープな直線が知的なムードを醸し出しています。ジューシーなイエローとストライプの引き締め効果が相まって、一段とスレンダーなスタイリングにまとまりました。今回は、新手のストライプルックをまとめてご紹介します。
太さの違うストライプで躍動感をプラス
幅が統一されたストライプ柄は見慣れているだけに、ありきたりな印象を与えがち。動きを加えるなら、不ぞろいの幅を選ぶのが効果的です。極太のストライプをミックスすると、意外な着やせ効果を引き出せます。
「トリー バーチ(TORY BURCH)」のワンピースは、黒のストライプが主役。色数を抑えているのにダイナミックな印象を感じるのは、太さの異なるストライプのおかげ。コルセット風のディテールが細さをさらに際立たせています。裾に向かってストライプが太くなっているので、リズミカルな動きも備わりました。
新感覚“うねりストライプ”でカーヴィーボディーを演出
“ストライプ=直線”は昔の話。新顔の筆頭格は、曲線を描いた“うねりストライプ”。全身でまとうとシュルレアリズムっぽいムードを醸し出せます。めりはりボディーを演出できる点も魅力です。
「プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)」のコートは、タイガーモチーフともアート柄とも呼べそうなツートーンの“うねりストライプ”で全身をパワフルに仕上げました。ウエストを細く絞ったカーヴィーなラインが印象的です。
“細×太”ミックスでクールなミニスカートルック
ミニスカートは面積が小さいので、インパクトを出しにくいボトムスと思われがちですが、ストライプを生かせばシックなカラーでも地味に見えません。
「ヴィヴィィアン・ウエストウッド(VIVIENNE WESTWOOD)」のミニスカートは、モノトーンでありながらインパクトを感じるデザイン。細いストライプを何本も束ねて太いストライプ柄に見せるという、凝ったディテールが目を引きます。幅の狭いストライプは、脚を細長く見せるのにうってつけです。
レインボーカラーでポジティブさ全開
ストライプ柄の魅力を引き出せる配色にレインボーカラーがあります。虹のカラフルさを全身でまとえるのはもちろん、LGBTQ+ポジティブなムードにも寄り添います。
「ロロ・ピアーナ(LORO PIANA)」のノースリーブワンピースは、鮮やかなレインボーカラーで全身を彩っています。縦長の直線が視線を引き込み、スレンダーな印象が生まれています。春夏にふさわしい陽気かつポジティブな雰囲気で、グローバルトレンドの“カラフル”なムードにもマッチ。大変な時期を乗り越えて、前を向いて進みたいという今の気分もまとえます。
ストライプ×ボーダーでプレイフルに
日本では“ボーダー”としておなじみの横しま柄、実は海外では縦横関係なく“ストライプ”と呼ばれています。その感覚を持ち込んで、ストライプとボーダーを掛け合わせれば、プレイフルでアクティブなスタイリングに仕上がります。
色も太さも異なるしま模様を組み合わせたのは、「スンネイ(SUNNEI)」のワンピース。ボディーに極太のボーダー、両袖に細い横しまを配したワンピースの下からのぞくのは、ブルーと黒のストライプ。カラーブロック風にさまざまな色や柄が重なり合うことで、装いを弾ませています。幾何学模様をまとったかようなアートフルな見え具合に整いました。
ストライプ柄は、太さや色次第でさまざまな雰囲気に映るので、狙ったムードをかなえやすいモチーフです。すっきりした印象にも、めりはりのある印象にも寄せられる、自在な着こなしの強い味方。自分好みのストライプ柄で、春のイメージチェンジにトライしてみてはいかがでしょう。