歌手のグウェン・ステファニー(Gwen Stefani)がメイクアップブランド「ギブ(GXVE)」を発売した。ブランド名は、自身が高校生の時に「GとX(キスを意味する)」でサインを書いていたことに由来する。ECサイトおよびセフォラ(SEPHORA)で扱う。ビューティブランド「ベラミー(BELLAMI)」を手掛けるニッキー・エスラミ(Nikki Eslami)共同創業者と同氏のベンチャーキャピタル、ニュー セオリーベンチャーズ(NEW THEORY VENTURES)とのパートナーシップで開発した。
製品はアイシャドウパレットやアイライナー、ブロウペンシル、下地、リップスティックなどの8製品をそろえ、価格は21〜48ドル(約2600〜6000円)。グウェンのアイコニックなレッドリップにちなみ、ビビッドなレッドのリップスティックをマットとサテン仕上がり、同じ色のリキッドリップスティックをラインアップする。製品は全てクルエルティーフリーでパッケージはレフィル可能、さらにセフォラ独自のクリーン認証を得ている。
グウェンは子どもの頃からメイクアップが好きだったという。「なんで幼い頃から好きだったのかはわからないが、私は視覚的に物を考えるので、それが一因かもしれない」。米カリフォルニア州アナハイムで育った彼女は、最初の職場の一つがモール内にある百貨店だった。スポーツウエア売り場で働いていたが、ずっと化粧品売り場に憧れを抱いた後、メイクアップブランド「アルティマ II(ULTIMA II)」で働くようになった。そこでメイクアップへの愛を再確認したという。「とある女性の接客が印象に残っているわ。彼女は英語を話さず、夫は赤ちゃんを抱えていた。彼女の顔には先天的な異常があった。そこでメイクアップをしてあげたら、『私がこんな気分を味わうことが可能だと思いもしなかったわ』と言ってくれて、とても喜んでくれたの。このようなメイクアップがもたらす喜び、これを誰もが求めているのだと思うわ」。
現在52歳のグウェンは、派手なメイクアップルックで知られる。初期のバンド、ノー・ダウト(NO DOUBT)時代から今に至るまで、セルフでメイクアップをしてきたという。グウェンは「ノー・ダウトのときは予算がなくて、スタイリストやメイクアップアーティストも雇えなかった。『ジャスト・ア・ガール』をリリースしたときの洋服やメイクアップは、普段から使ったり、着ていたりしたもの。PVに出てくるメイクアップボックスも私物よ」と振り返る。「メイクアップは私のリチュアル(日課)だ。ステージに立つために、スイッチを入れるためにメイクアップをするの。ステージ以外でも、朝起きるためにもメイクアップが必要。メイクは、私にとってクリエイティブな表現だわ」。
また日本好きで知られるグウェンだが、その発端は父親がヤマハ発動機で働いていたことだという。「父は毎年日本に出張し、日本のお土産をたくさん持って帰ってきた。ハローキティのシールや芸者の人形、着物などを買ってきてくれて、そこから日本への興味や関心が生まれたの」。グウェンは2004年にファッションライン「L.A.M.B」を、その後「ハラジュク ラバーズ(HARAJUKU LOVERS)」をローンチした。いずれのブランドでも香水を発売している。そのほかにも「ロレアル(L'OREAL)」「レブロン(REVLON)」「アーバン ディケイ(URBAN DECAY)」など数々のビューティブランドでアンバサダーを務めてきた。