「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するZOZOの22年3月期決算は、商品取扱高(流通総額)が前期比21.3%増の5088億円、売上高が同12.8%増の1661億円、営業利益が同12.5%増の496億円、経常利益が同11.9%増の496億円、純利益が同11.5%増の344億円だった。親会社のZホールディングスが運営するECモール「ペイペイモール」内に出店している「ゾゾタウン」の商品取扱高が同55.5%増の438億円と全体の伸びを牽引した。
「ペイペイモール」を除く「ゾゾタウン」事業は同9.6%増の3916億円。年間購入者数は第3四半期末(21年12月末)で1000万人の大台に乗せ、22年3月末も3.1%増の1041万人と引き続き増加した。平均出荷単価は、セット率がやや落ち込んだことで前期比0.2%減の7974円だった。商品取扱高対比の粗利率は33.8%で前期比で0.5ポイント悪化した。
澤田宏太郎社長CEOは、「定期的に実施している調査で、『ファッションを購入するときに思い浮かぶ場所/店舗は?』という第一想起の調査で、EC全般ではナンバーワンになった。ファッションに特化していることが強みになっている。ただ、圧倒的なリアル店舗を持つブランドを含めると、まだナンバーワンになれていない。ここでもナンバーワンとなるべくさまざまな施策を実行する」という。
23年3月期は夏ごろをめどにコーディネートアプリ「WEAR」にフリマ機能を付与するほか、無店舗販売ブランドの導入・強化、コスメの強化にも力を注ぐ。「ZOZOコスメ」は今回から取扱高を公表し、22年3月期は57億円で、23年3月期には100億円の大台に乗せる。
23年3月期の業績は、商品取扱高が6.9%増の5438億円、売上高が9.1%増の1813億円、営業利益が3.7%増の515億円、純利益が4.1%増の359億円を計画する。商品取扱高は、「ゾゾタウン」と「ペイペイモール」をあわせて10.2%増の4798億円と、2ケタ成長を続ける考え。