「オフ-ホワイトc/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH以下、オフ-ホワイト)」は、イブラヒム・カマラ(Ibrahim Kamara)をブランドのアート&イメージディレクターに任命した。2021年11月に死去したヴァージル・アブローが創業し、育てたブランドのクリエイティブチームに加わり、アートディレクションを統括する。
英雑誌「デイズド(DAZED)」の編集長も務めるスタイリストのカマラは、これまでも「オフ-ホワイト」のショーのスタイリングを手掛けるなど、ファミリーの一員として関わってきた。ブランドの声明によると、「イブラヒムとヴァージル、『オフ-ホワイト』はインスタグラムのダイレクトメッセージを通じて親交を深めた。過去3年間のうちに公私にわたり親密になり、互いへの尊敬と価値観の共有によって強い絆が生まれた。今後、イブラヒムはブランドのコレクションやイメージ、コンテンツ制作に関わりを持つようになる」という。
「デイズド」で、カマラはジェンダーやアイデンティティー、多様なカルチャーへの背景知識などを持って、独自の視点でハイファッションを考察してきた。初めて手掛けた「デイズド」の特集は、イギリスの国民保健サービス制度に着目し、ワクチン接種の推進とそれによって大きな変化を生んだ功績を讃えるものだった。同誌は表紙や特集にリアーナ(Rihanna)やイギリスのサッカー選手、マーカス・ラッシュフォード(Marcus Rashford)、ハリー・スタイルズ(Harry Styles)らを迎えており、カマラは21年に英国ファッション協議会(British Fashion Council)によるファッションアワードで、ファッションクリエイターとしてイザベラ・ブロウ賞(Isabella Blow Award)を受賞した。
カマラは今回の就任に際して、「ヴァージルは永遠に私たちの中にいる。彼は世界を変え、彼に出会った人や、これからの人々に忘れられない足跡を残した。自分の時間や心、クリエイティビティーを惜しむことなく、彼はすべての人のことを思ってモノづくりをしていた。『オフ-ホワイト』のアート&イメージディレクターとして、ブランドとの絆をさらに深められること、ヴァージルが書き始めた物語の続きを語るチームの一員でいられることを光栄に思う」とコメントした。